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オオイヌノフグリ

オオイヌノフグリオオイヌノフグリ
果実


ゴマノハグサ科ベロニカ属(クワガタソウ属)
学名Veronica persica Poir.
英名bird's eye speedwell, field speedwell, creeping speedwell, Persian speedwell,
Buxbaum's speedwell
和名オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)
別名ルリカラクサ(瑠璃唐草)、ヒョウタングサ(瓢箪草)、テンニンカラクサ、ホシノヒトミ(星の瞳)
花言葉 
メモ

 ベロニカ属の解説は、こちらをご覧下さい。
 和名は果実の形(写真右)が似ていることから付けられたと言われています。
 原産はヨーロッパ、西アジアで、日本へは明治中頃に渡来したそうです。

 一年草、二年草、越年草などと言われているようです。日当たりが良いところに生えています。花は春に咲きますが、陽地では秋にも咲きます。花は天気が良いときに咲きますが、花持ちが悪く、一日で花冠が落ちてしまいます。
 栽培するまでもなく、どこにでも生えている雑草ですので、育て方については省略です。

 繁殖力が強く、世界各地で帰化しているそうです。また、日本では、在来種のイヌノフグリを駆逐してしまったそうです。
 オオイヌノフグリには、イリドイド配糖体の aucubin と、aucubin から誘導された非配糖体の aucubigenin が含まれているそうです。aucubigenin は、βグリコシダーゼという酵素によって aucubin の糖が取れることで生成されます。aucubinaucubigenin の生物に対する影響について調べた実験があります。これによると、レタスの幼苗とメヒシバの幼苗の成長は、いずれの物質でも阻害されたそうですが、非配糖体の aucubigenin の方が阻害効果が高かったそうです。また、イネの幼苗とホワイトクローバーの幼苗も成長阻害されたそうですが、二つの物質の間で効果に差がなかったそうです。このことについては、これらの植物はβグリコシダーゼの活性が強く、aucubin が短時間で、より成長阻害効果が高い aucubigenin に変換されるためであると推察されています。
 また、aucubinaucubigenin は抗微生物活性もあるそうですが、植物の場合と同じように、非配糖体の aucubigenin の方が活性が高かったそうです。しかし、aucubigenin でも抑制されない抵抗性を示す菌種もあったそうです。


本棚以外の参考文献
  • Quattrocchi, U. CRC World Dictionary of PLANT NAMES. Vol. IV. CRC Press LLC. 2000.

  • 沼田真ら.新版日本原色雑草図鑑.全国農村教育協会.1975年.

  • 駒井功一郎ら.オオイヌノフグリから単離したイリドイド配糖体とその生物活性.雑草研究.第36巻.324〜327ページ.1991年.

コメント

 園芸植物をメインとしているうちのサイトとしては珍しく雑草ですが、ベロニカ・ゲンチアノイデスを追加したついでです(^^ゞ。春の花というイメージがありますが、秋でも日当たりが良く暖かいところでは咲いているのを見かけます。
 花リレーには、サイトを公開した直後から参加していますが、第1回目(2000年2月27日〜3月1日)の花がオオイヌノフグリでした。冬に咲いているのを見かけた時は、珍しいかなと思って展示したことがあります(2000年12月25日〜12月31日)。花リレーでは、出来る限り同じ花を展示しないようにしているつもりですが、そのようなことで、オオイヌノフグリは2回と最多を誇っています(笑)。好きな青色ですし、愛らしい花なので、結構お気に入りです(^^)。名前ももっとかわいげがあるものなら良いんですけどね・・・。(2003.5.11.)

 
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