リアルタイム花粉モニターとダーラム式花粉採集器の観測結果比較(2000.4.29)

午前0時から午前0時の24時間で採集された花粉の、観測結果を比較しました。
中央区築地の聖路加花粉モニターは、30分ごとのカウント数の一日あたりの合計数です。
品川では3.24cm2のスライドグラスに24時間で落下した花粉数を、1cm2当たりになおしています。

花粉モニターで観測数が少ないときには、実測値でも少ないようです。
さらに花粉モニターで多いときは実測でも多く、早めの注意予報が出せそうです。
またスギとヒノキの花粉を主に数え、それ以外の花粉やゴミはあまりカウントしていないようです。
ただし4月中旬からは、スギヒノキ以外の花粉も多量に飛散し、花粉モニターではこの影響も少し加わっているかも知れません。

前日までの実測値を参考にすれば、花粉モニターからスギ、ヒノキの飛散数が容易に類推できます。
従来のダーラム式採集器を用いた観測も必要ですが、土日も自動計測する簡便さ、リアルタイムで飛散状況が確認できる迅速さの点で、花粉モニターの併用が有用と思われます。

花粉予報は雨の天気予報と似ていますが、異なる点もあります。
雨の予報が出ている日には傘を持参し、雨が降れば傘をさしたり、屋内に避難します。
花粉飛散が多く予報された日にはマスクを持参しますが、花粉は目には見えないのでマスクを付けたり、屋内に避難することが不十分となります。
ただし花粉モニターを用いれば、リアルタイムで花粉が目で確認できるようになり、適切な対処が行えます。

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