第51回日本アレルギー学会総会(2001.10.29-31 福岡シーホーク ホテル&リゾート) 

一般演題140  

一般の花粉症患者に対する電子アンケート調査

 ◯今井 透(聖路加国際病院耳鼻科)、葉山貴司、野原 修、片山 昇、小澤 仁、遠藤朝彦(慈恵医大耳鼻科)、本田 靖(筑波大体育科学系) 

【目的】花粉症患者の多くは医療機関を訪れずに対処しており、その実態の把握が難しい。今回インターネット上でアンケートを行い、花粉飛散期における毎週の症状の推移や対策法を調査した。
【方法および結果】スギ花粉飛散開始前の平成13年1月下旬から、飛散終了後の5月初旬まで週ごとの症状をアンケートで調査した。質問項目は、住所、年代、性別、主な治療、鼻3症状、眼2症状、生活の支障度、および特記コメントである。その結果15週間を通して累計1445件、最盛期には週194件の回答を得た。全ての症状は花粉飛散数の増減に応じて、悪化や改善を示した。また初期療法を受けている回答者は約5割を占め、その他の回答者より症状は軽度であった。花粉飛散開始前や終了後にもさまざまな症状を示すものが多く、花粉症患者の症状発現には飛散花粉以外の関与も疑われた。
【まとめ】医療機関を訪れない患者に、重症者が多く認められた。重症患者には適切な診断の基に、早期からの対策が望まれた。