新着情報と編集後記(平成11年1月1日から12月28日まで)


あなたが選ぶ!日本のベストサイト「Web of the Year 1998」に本ページがノミネートされました。残念ながら受賞の圏外でしたが、投票していただいたかたがたには感謝いたします。


(12月28日) 風邪をひいたり、乾燥した空気で鼻の生理的な機能の低下している患者さんが少なくありません。このような場合は花粉症の症状が強くなると思われ、患者さんにはまず鼻の状態を良くすることを指導し、アレルギー日記の記載をお願いしています。そろそろ抗アレルギー薬の内服開始時期などの、花粉シーズン中の治療計画を担当医と相談するのが良いと思います。

(12月28日) 築地の聖路加病院屋上のリアルタイム花粉モニターが動き始めました。まだ花粉飛散は見られませんが、30分おきに自動測定された情報が座ったままで得られています。花粉飛散の状況と患者さんの症状の比較が役に立つと思います。

(12月21日) 気象庁は12月20日に来年1月から3月までの、3ヶ月予報を発表しました(1-3月の気温平年より高め12/21日経、春の訪れ早そう12/21朝日、暖冬でしょう12/21読売)。これに依りますと全国的に気温がやや高く、春の訪れは早いとのことです。この詳しい情報は気象庁のページで地域別に得られます。この分で行くとスギ花粉飛散開始も平年並みか、やや早くなる可能性があります。

(12月16日) 花粉観測に新しい「リアルタイム花粉情報」が試みられています。平成11年春にアステル東京で行われた電話による情報提供ではシーズン中、数万件のアクセスが得られたとのことですMOZIOナビサービス「本日の花粉」。この観測に用いられた測定器が本日、聖路加国際病院の屋上庭園に設置されました(リアルタイムの花粉情報)。この花粉症のページでもその測定結果をご報告する予定です。

(12月9日) 学校保健調査で喘息増えるとの報告が文部省(平成11年度学校保健統計調査速報 )から出されました(12/9毎日、朝日、読売、日経)。それによると、喘息症状の割合が、幼稚園児から高校生までいずれも過去最高を記録しているとのことです。小児の喘息は一番の原因はダニと考えられますが、それ以外に体調の乱れ、精神的ストレスなど複合的な影響が考えられるとのことです。今回の報告で花粉症の発症については触れていませんが、ダニアレルギーがあるとスギ花粉症が発症しやすいことや、花粉症発症者の若年化などが今までに他で報告されています。

(12月9日) 花粉症の患者さんに早期受診を勧めるためのポスターを、病院の外来に掲載しました(見本)。簡単なポスターですが、患者さんが受診しやすくなり、予防や治療に役立つと思います。抗アレルギー薬を投与するだけではなく、その前にも時間的なゆとりがあれば、日常生活や鼻の生理機能の改善などの指導予め行い、花粉症発症の誘因を減少させることができます。

(12月8日) 患者さん向けの聖路加健康講座「スギ花粉症 季節の悩み」が2000年1月25日(火)18.00-19.30に聖路加国際病院トイスラーホールで開かれます。聖路加病院耳鼻咽喉科の今井透が患者さんにお話をし、そのあとに質疑応答の時間を持ちます。参加費無料で、当日受付もいたしますが準備の都合があり、ひとこと「講座参加予定」とのご連絡メールをいただければ幸いです。

(12月9日) 関東地方の耳鼻科医向けの講演会「第35回関東耳鼻咽喉科アレルギー懇話会」(遠藤朝彦代表、事務局今井)が2000年1月23日(日)に開かれます。例年通り、14.00-17.00に日本教育会館で開かれ、平成12年度のスギ花粉飛散予測などの講演が予定されています。

(12月8日) 研修医向けの医学雑誌「臨床と薬物療法」12月号で「これからの花粉症治療」が特集されています(慈恵医大耳鼻科森山 寛遠藤朝彦編集)。花粉症に対する早め早めの治療対策が、さまざまな点で有用なことが示されています。花粉症グッズやインターネットなどの活用など、わかりやすいものも含まれています。

(12月8日) 12月1日から京都で開かれた第29回日本免疫学会で、花粉症の未来の治療法と思われるDNAワクチン(スギ花粉症ワクチンが開発中)に関して報告されました。これは国立感染症研究所の阪口雅弘氏などが報告したもので、新しい方法の免疫療法(減感作療法)と考えられます。現在スギ花粉の抽出物の注射して治療する代わりに、花粉の基になるDNAを注射するので、遺伝子療法の一つといえます。犬の花粉症に対してDNAワクチンの予防効果が示されたとのことですが、人に対する応用はまだまだ長いハードルを越える必要があると考えられます。

(12月4日) 東京都衛生局は「生活習慣病」の予防のために制度を新設することを決めました(読売12/4、生活習慣病予防,都が本腰「医師の指導」無料で)。生活習慣病は食事、運動、喫煙、飲酒などの習慣が発病に関係するとされる症候群で、ガンや糖尿病、脳卒中などがあり、生活習慣を改善することで予防ができると記事に書かれています。花粉症などのアレルギー疾患はこの中には取り入れられていないと思いますが、生活指導による予防は非常に大切と思われます。生活指導情報の大切さは、今年4月に行われた本ページでのアンケートでも確認されました。それによると、自己評価ながら61.0%の方が「花粉症情報で症状が軽くなった」とお答えしていただきました。

 (12月4日)インフルエンザで今冬初めての学級閉鎖が岐阜で有ったことが報告されました(朝日12/4)。
東京都衛生局でもインフルエンザの患者数や地域別の発生状況や予防方法を掲載しています。厚生省国立感染症研究所でもインフルエンザに関する情報が得られます。実際筆者の勤務する病院でもインフルエンザを患者さんに移さないように、職員への予防接種が勧められています。花粉症の飛散前の予防としては、風邪をひかないこと、体調を崩さないことが挙げられます。特に鼻やのどが乾燥すると、風邪にかかりやすくなったり、花粉症の症状が強くなりやすいと思われます。乾燥対策にはマスクの使用や、洗濯物などによる寝室の加湿が勧められます。

(11月26日) 気象庁は11月22日に12月から明年2月までの3ヶ月予報を発表しました(この冬は暖冬傾向、毎日11/23)。平均すると暖冬傾向を示すが、時々寒気が入って冷え込む昨年と同じような冬を迎えそうだとのことです。スギ花粉の飛散開始時期も平年並みになりそうです。専門的に地球温暖化を考えるには「異常気象 多発する裏に何があるのか 」村山貢司氏著、ベストセラーズ1999年6月、648円、が役立ちます。

(11月18日) 検索ページで探しても花粉症に関する新しい情報はほとんどみられません。専門的になるのですが、花粉症などのアレルギー疾患と環境問題を考えるのに役立つ資料が出ています。メディカルトリビューン11/15号渡辺直煕氏「回虫感染とアレルギー」、吉川翠、阿部恵子,小峯裕己、松村年郎氏著「住まいQ&A室内汚染とアレルギー」、臨床検査1999.11号「臨床検査の新しい展開、環境保全の挑戦」などです。

(11月12日) いくつかの花粉情報のページが表紙を書き換え始めているようですが、あまり新しい情報は多くありません。その中で花粉飛散予測法に関するものが見つかりました。専門的なものもありますが、興味のあるかたは参考になると思います(着花指数と花粉飛散数(富山)関東地方における1999年春のスギ・ヒノキ科花粉の予測についてスギ花粉の生産量が予測できるシステムを開発!!CWW 花粉飛散数と気象条件)。

(11月10日) 現在「花粉症が発症したのではないか」と診察やメールの問い合わせがありましたが、スギの花粉を始め花粉症を起こしやすい花粉は少ないようです。たまには桜の狂い咲きのように、陽気により秋にスギ花粉が少量飛散することもありますが、あまりはっきりとした情報は得られていませn。山形ではスギ花粉が1個/cm2/日位観測されているようですが、このくらいだと症状を起こすほどではないと考えられます。現在一番アレルギーの原因として疑わしいのは「家のホコリ、ダニ」と考えられます。冬物の衣類、寝具を押入から出す際には注意が必要です。

(11月2日) ある花粉症特集号に「花粉症とインターネット」を書き、引用文献の紹介をリンク集をこのページに作りました。その際に全国の花粉飛散の予報・結果を掲載しているページをまとめてみましたところ、かなり量的、質的に充実してきたことがわかります。また山形札幌熊本などは、現在も花粉飛散情報を継続していることがわかりました。

(11月1日) 10月19日に「第4回空中花粉測定と花粉情報懇談会」が広島で開かれ、その際に目視で行うスギの花芽の観察法の標準化が議題として取り上げられました。多くの研究者は毎年一定のスギの木を双眼鏡で観察し、木に付いた花芽の付き具合を4段階で分類し、翌年の花粉予測に役立てているようでした。実際に花芽を採取し、これを割って中に含まれる花粉の量を観察することも有用との意見が出ましたが、私有物でないとこの方法はできないようです。実際に観察に適した時期は10月と11月位で、黄葉になると観測が難しくなるとのことです。毎年の観察結果を比較するのに、ビデオ撮影が良いとの意見も得られました。町中のスギの木で花芽をみるのは少ないのですが、山の中で見つけることは比較的容易と思われますので、観察してみてください。

平成12年の花粉飛散予報(中間予報)
 ( 10月28日) 東京都花粉症対策委員会より平成12年の花粉飛散予報の中間予報が公表されました(10/27読売夕刊「花粉症憂鬱2000年問題」)。それによりますと「平成12年春は過去平均の約2倍、平成11年の7−8倍(関東地方)とのことです。これは今年の夏の好天と適度の降水が原因とみられています。今後実際にスギの花芽の成長状況を観察し、変化する気象条件を加え、より正確な予報が成されるとおもいます。
 花粉症の治療は早めに行うことが勧められます。医療機関にかかる際には、なるべく早め(1月頃)にご相談するのが良いでしょう。これに対して医療機関が混雑する時期に初診で訪れても、薬の効果が出にくかったり、待ち時間が長く、診療時間が短くなりやすいと思われます。

 (11月26日) 東京都衛生局生活環境部より、平成12年の花粉飛散予報(中間予報)の読売新聞の記事に間違いがあると連絡を受けました。東京都花粉症対策委員会ではまだ正式の報告を出していないとのことです。花粉飛散予測の正式な報告は例年通り1月20日頃になると思われます。

(#10月28日)慈恵医大耳鼻科の品川でのスギ、ヒノキ花粉の飛散状況をみますと、最近4年間は平年を下回っています。症状が軽くて油断しているかも知れませんが、来年平成12年はかなり注意が必要と思います。


夏休み


(#6月28日) 2−3週間前からイネ科花粉症の患者さんの症状が軽くなっているようです。これは花粉飛散数の減少と共に、雨が降ることが多くなって花粉を吸入する機会が減っていることも理由の一つと思われます。イネ科の植物は種類が多く、初夏と秋口に花粉を飛散させるようですが、秋口の花粉は少ないという意見が多いようです。そこでこれからはイネ科花粉症の症状が強くなることは少なそうです。
 気象庁の予報によると今年は10年ぶりに「ラニーニャ現象」が起きており、今年の梅雨明けが早い可能性を示しました(6月11日毎日朝刊)。また7月から9月の3ヶ月予報では(6月22日毎日朝刊)梅雨明けは平年並みで、7月後半から8月にかけては晴れで暑い日が多いとのことです。7月から8月の天気や雨量が翌年のスギ花粉飛散に影響するので、来年のスギ花粉飛散は多めになるかも知れません。
 検索ページもどんどん新しいものが加わってきていて、特にロボット型の検索ページでは「花粉症」関連のページが限りなく見つかります。本日の検索でYahoo! Japanで91件、Infoseekで11993件、CSJで213件、NETPLAZAで187件、PanaSearchで2件、NTT NIRECTRYで315件/5.5年、20件/月、9件/週、InfoNavigatorで14808件、Lycosで21594件、フレッシュアイで931件、gooで9506件、Excite Japanで9366件でした。検索ページにより特徴があるのですが、これだけ花粉症のページがあるとフィルタリングが必要となりますがページの善し悪しを評価するのは人の手が必要と思います。短時間で検索を利用するにはまずYahoo Japanで検索し、その後結果の下にある「その他サーチエンジン」をクリックするのが簡単です。検索ページが豊かになるのは良いことですが、同時に実際に役に立つ花粉症のページが増えていくことが必要と思われます


イネ科花粉症の特集
(#6月8日) 検索ページで「カモガヤ花粉」や「イネ科花粉」で調べると多くのイネ科花粉症のページが見つかります。今年はイネ科花粉の飛散が全国的に多いのかも知れません。山形県衛生研究所熊本県前原耳鼻科、旭川金関耳鼻科では今年のイネ科花粉の飛散数を測定し、提供しているようです。今のところ花粉飛散の測定はボランティアに頼るところが多いようですが、将来的には国や地方自治体が予算を立てて計画的に情報を提供するようになると良いと思います。兵庫臨床衛生技師会教材用野草写真図鑑、Yasu's Science Room北海道立衛生研究所、参天製薬、住友のページなどでも、良いイネ科植物の情報が得られます。

(#6月2日) 花粉症のページやフォーラムも今年は終了しているようですが、カモガヤなどのイネ科の花粉症は今が全盛で、スギの少ない北海道から、九州に至るまで日本全国で患者さんがいて、増加傾向を示しているようです。最初に枯草熱(Hey Fever)としてイギリスでアレルギー性鼻炎の患者さんが見つかったのですが、これはイネ科花粉症と今は考えられています。日本ではイネ科の植物は牧草として輸入されたものが多く、カモガヤ、ハルガヤ、オニウシノケグサ、スズメノテッポウ、ギョウギシバ、イネ、オオアワガエリ、スズメノカタビラ、ススキなどあります。多くのイネ科花粉に共通抗原性があると言われていますので、一つで反応する方は、どの花粉でも同じように症状を起こす可能性があります。
 皮膚試験の診断用にはカモガヤのアレルゲンエキスが国内で市販されています。血液検査で血清の特異IgE抗体を測定すると多くのイネ科花粉に対するIgE抗体を調べることができますが、ふつうは一つか二つで調べればよいと思います。特異IgE抗体の測定法でCAP-RAST法ではハルガヤ、ギョウギシバ、カモガヤ、ヒロハウシノケグサ、ホソムギ、オオアワガエリ、アシ、ナガハグサ、コヌカグサ、セイバンモロコシ、コスズメノチャヒキ、ライ麦、シラゲガヤ、オート麦、小麦、オオスズメノテッポウ、スズメノヒエ、17種類が測定可能です。スギ花粉症と同様に雨の日に花粉飛散が少ないため症状が軽く、外出が多い際に症状が強くなるなどの特徴があります。
 イネ科花粉症もスギ花粉症と同じような予防や治療がよいと思われます。ただし、イネ科の花粉飛散状況を提供しているところは非常に少ないと思われます。またスギ花粉と異なり、イネ科花粉は飛散距離が短いために測定場所により飛散数が大きく異なると言われています。また花粉の吸入を避けるためにはマスクの使用が勧められるのですが、今の時期に外でマスクをしている方は少ないのが問題です。庭の空き地などにそれらの植物がある際には、除草するのも有効な予防となります。減感作療法も重症の方には勧められるのですが、現在国内では治療用のエキスは市販されていませんので、どうしても必要な場合は診断用のエキスを代用するか、国外から輸入をする必要があります。
 今でもアクセス数が毎日100件を越えるのは、多分多くの患者さんに症状でていることが理由と思います。ただし今の時期の症状ははイネ科花粉症とは限りませんで、室内でのアレルゲンで症状が起こっている可能性もあります。最近出版された医学書で「気管支ぜん息に関わる家庭内吸入アレルゲン」(小屋二六、永倉俊和、編集、メディカルレビュー社、1999年3月、2800円)ではチリダニ以外にも、真菌やユスリカ、ゴキブリ、チャタテムシなどの昆虫や、ネコやハムスターなどのペット類がアレルゲンとして重要であることが、科学的に説明されています。これらが鼻炎の症状をどの程度起こすのかはあまり確認されていないこともあり、注意深い観察が必要です。
 これからの季節は高温多湿になるので、チリダニの繁殖しやすい時期です。ダニアレルギーを持つ患者さんの家庭では、湿気対策が望まれます。また冷房などで気温の変化に過敏の方は、水泳や乾布摩擦などで鍛錬をするのによい時期と思われます。花粉症の対策は年間を通して行うことが良いと思われます。


(#5月19日)アンケートも本日までに76通もいただき、十分な解析もできそうです。ありがとうございました。アンケートは5月31日で締め切り、まとめてご報告したいと思います。最近のお答えでは東京や関東地方以外の方から送られることが多く、多分スギヒノキ以外の原因で症状が出ているものと思います。 実際、都内や千葉県でも3週間前からカモガヤと思われる症状の方が受診されています。カモガヤやスギについての血液検査(血清特異IgE抗体)で陰性の方でも、皮膚試験で陽性の方もあまり少なくはありません。カモガヤ花粉症は多くの地域で6月がピークになると言われています。カモガヤ花粉の飛散観測を定期的に報告しているのはなさそうです。

(#5月19日)花粉飛散の結果を入手するのはどんなに早くても翌日ですが、地域によっては数日かかることが少なくありません。また公的機関では土曜日曜に観測用のスライドグラスを交換する事ができないようで、花粉の飛散数は金土日曜日の3日間をまとめて報告する事もあります。今年新しい測定法を用い、東京で4時間ごとのリアルタイムのスギ花粉情報が入手できたようです。これはPHSのアステル東京MOZIOを使い、「本日の花粉」のアクセスはシーズン全体で17,000件/34日間も得られたとのことです。今後詳しい情報が入手できればこのページで報告したいと思います。

 品川での4月22日(水)のスギ花粉飛散数は0個/cm2、ヒノキ花粉5.6個、その他の花粉は37.0個/cm2でした。4月23日(木)から4月30日(金)までの8日間の合計飛散数ははスギ花粉0個/cm2、ヒノキ花粉3.7個/cm2、その他の花粉157.4個/cm2でした。1999年1月11日から4月30日までの今年の品川での総飛散数は、スギ花粉531.9個/cm2、ヒノキ花粉49.5個/cm2。その他の花粉数618.1個/cm2でした。 

 今年の花粉飛散の測定を終了いたします。来年も観測を続ける予定にしていますので、よろしくお願いいたします。今年の今後のページ更新は、今のところはっきりとした予定は立っていません。

 このゴールデンウィークに中国に行き3カ所で、日本スギ、ヒノキ、イトスギ、柳スギなどを道路沿いに見てきました。花粉症の有症状者や抗体陽性者もいるようで、今後中国でも花粉症患者が増える可能性があると考えられました。

 第11回日本アレルギー学会春期臨床大会が5月13日から15日まで、大阪医科大学小児科佐々木聖会長のもとに大阪で開かれます。今学会の基調は「アレルギー疾患の予知・予防と早期治療介入」です。花粉症関係ではヒノキ花粉の新しい主要アレルゲンを同定したとの報告も行われます。

 品川での4月21日(火)のスギ花粉数は0.3個/cm2、ヒノキ1.5個/cm2、その他82.7個/cm2でした。4月22日(水)はスギ0個/cm2、ヒノキ5.6個/cm2、その他37.0個/cm2でした。ヒノキ花粉の飛散と、その他の花粉の飛散が目立ちます。
 科学技術庁の花粉症疫学調査のために中国に行きます。花粉飛散計測および花粉症情報の発信ができませんので、次回のページ更新は5月6日の連休明けとなります。ご了承ください。

 品川での4月20日(火)のスギ花粉数は0個/cm2、ヒノキ0.3個/cm2、その他43.2個/cm2でしたが、その他の花粉ではマツの花粉が目立ちました。その他の花粉がどのようなものか、また実際に花粉症の症状がでるかどうかは判断が難しいところです。他の花粉症のページでもスギ、ヒノキ以外の花粉飛散状況を報告しているところはほとんどないようです。

 品川では4月19日(月)はスギ0個/cm2、ヒノキ0個/cm2、その他0.6個/cm2といずれの花粉も飛散していません。それでも症状の多い方は他の室内にあるアレルゲンが起こしているのか、気温の変化などの体の調節の問題か、点鼻薬の使いすぎか、副鼻腔炎や鼻中隔彎曲症の合併か、それとも一次的な風邪症状なのか判断できると、今後の対策に役立つと思います。

 品川の観測では4月16日(金)はスギ0個/cm2、ヒノキ0個/cm2、その他6.8個/cm2です。4月17日(土)はスギ0個/cm2、ヒノキ0個/cm2、その他11.7個/cm2です。4月18日(日)はスギ0個/cm2、ヒノキ0.3個/cm2、その他5.9個/cm2です。今年の品川での観測ではスギ花粉飛散は4月6日から4月13日くらいの間に終了したようです。ヒノキの飛散もそろそろ終了しそうです。新聞による週間予報でも4月17日から4月23日まで「少ない」と予想されていました。

 4月14日(水)はスギ0個/cm2、ヒノキ7.7個/cm2、その他36.1個/cm2出、4月15日(木)はスギ0個/cm2、ヒノキ1.9個/cm2、その他11.4個/cm2です。都心の外来受診者で花粉症の患者さんは激減していますが、このページのアクセスが最近でも一日約300件あるので、全国的にはまだ情報の需要がありそうです。

 1999年スギ、ヒノキ、その他の花粉飛散数のグラフができました。スギ、ヒノキ以外の「その他」の花粉が増えていることがわかります。(4月20日まで)
 
アンケートは4月16日現在42名寄せられています。ありがとうございました。花粉情報や医療情報が薬と同じような治療効果を持つかどうか、より客観的に評価したいので、是非役に立った方も、役に立たなかった方もアンケートに是非ご協力ください。お願いいたします。 


#(4月8日-4月14日) 4月13日(火)はスギ0.6個/cm2、ヒノキ4.3個/cm2、その他42.6個/cm2です。ある程度飛散予報は当たっていました。4月14日(水)の予報は都心「少ない」多摩「やや多い」です。   専門家向きですが医学雑誌で花粉症の特集号が発売されました。「アレルギー・免疫」1999年2月号では「スギ花粉症の臨床」の特集と、「スギ抗原とT細胞」の講座、「アレルギー性鼻・副鼻腔炎をめぐって」の記事が掲載されています。「アレルギーの臨床」1999年3月号で「花粉症・鼻アレルギーの難治化」が特集されています。「アレルギー科」1998年第6号では「アレルゲン免疫療法(特異的減感作療法)の新局面」が特集されています。花粉症の治療もよりよい治療に向けて、多くの医師、研究者が努力していることがうかがえます。  4月12日(月)はスギ0個/cm2、ヒノキ0.3個/cm2、その他15.1個/cm2です。4月13日〔火)の朝刊での予報は都心と多摩で「やや多い」となっていますが、4月に入って新聞テレビの予報と品川での実測の間に少し違った結果が出てきています。テレビの天気予報の花粉情報は東京では激減しているようです。  4月10日(土)はスギ0個/cm2、ヒノキ0.6個/cm2、その他4.0個/cm2で、4月11日(日)はスギ0個/cm2、ヒノキ0個/cm2、その他0.6個/cm2でした。スギ花粉飛散終了日の定義は「飛散終了期に3日間連続して0個が続いた最初の日とする」ですので例年の飛散終了期にはまだ少し早いことになります。4月12日の予測も都心「やや多い」多摩「多い」です。  4月9日(金)はスギ0個/cm2、ヒノキ0.6個/cm2、その他4.9個/cm2と少ない飛散状況でした。北海道の花粉情報が始まりましたが、スギは少ないようです。これは札幌での花粉飛散に次いで北海道の2つ目?の花粉情報です。  4月8日(木)品川でスギ、ヒノキ共に0個/cm2、その他4.0個/cm2でした。4月9日の飛散予報では都心が10-30個/cm2の「やや多い」多摩が30-50個/cm2の「多い」となっていますが、いかがでしょうか。アンケートはまず15名位がお答えいただけました。ありがとうございます。Windowsでも送れる場合と送れない場合がありそうです。  4月7日(水)品川ではスギ0個/cm2、ヒノキ0.6個/cm2、その他6.5個/cm2でした。「その他」とはスギ、ヒノキ以外の花粉でマツなどの様々な花粉が含まれますが、光学顕微鏡で一つ一つを特定するのは困難です。

#(4月1日-4月7日)  4月6日(火)品川ではスギ花粉2.5個/cm2、ヒノキ花粉0.9個/cm2、その他の花粉8.3個/cm2と、スギ花粉飛散も今後多いことはないと思われます。ただし多摩ではまだ少し飛散が続いているようですので外出の際には少し注意してください。  4月5日(月)はスギは0個/cm2、ヒノキは0.9個/cm2、その他は5.9個/cm2でした。今年の品川での花粉の総飛散数は4月5日まででスギ528.5個/cm2、ヒノキ21.2個/cm2、その他139.3個/cm2と、スギ花粉は昨年の半分、平年の1/3となります。今年症状の軽かった一番の理由は花粉飛散数が少なかったことと思われますが、同時に花粉が少ない際には薬や免疫療法も良く効くことがわかっています。花粉飛散が多いとしには今年のように快適には過ごせないことが考えられ、より十分な対策が必要となります。  4月2日(金)はスギ2.2個/cm2、ヒノキ5.2個/cm2、その他17.9個/cm2、4月3日(土)はスギ4.3個/cm2、ヒノキ3.4個、その他12.0個/cm2、4月4日(日)はスギ0個/cm2、ヒノキ1.9個/cm2、その他8.3個/cm2と品川では少ない日が続いています。3月24日の新着情報でこれからは頓用で良さそうと言ったのは、花粉の少ない関東周辺で症状の少ない方に限ります。関西を中心としたヒノキの多く飛散しそうな地域では、抗アレルギー薬の内服を続けるのが良さそうです。  4月1日(木)はスギ3.4個/cm2、ヒノキ4.6個/cm2,その他13.9個/cm2とヒノキがスギを越えた飛散数が観測されました。これからヒノキのシーズンとなりそうです大阪医大耳鼻科のページでもヒノキの飛散数がスギより多いことを示しています。  3月31日(水)は雨のためかスギ、ヒノキ共に0個/cm2、その他0.6個/cm2の飛散が品川で観測されました。今後関西を中心にスギ花粉と共通抗原性のあるヒノキ花粉の飛散が多くなりそうです。ただし関東では今年のヒノキの花粉飛散は少ないと予測されています。この情報はApril Foolではありません。

#(3月27日-3月31日) 3月30日(火)はスギ0.3個/cm2、ヒノキ0個/cm2、その他1.2個/cm2と少なく、3月31日も関東全域で少ないようです。そろそろ花粉症患者さんの医療機関への受診も終わるので、今は来年に向けて1月から2月上旬の受診を勧めています。来年の飛散数は未定ですが、今年の夏の天気は平年並みと予測されているので、飛散もあまり少なくはないと考えられます。  3月29日(月)はスギ1.9個/cm2、ヒノキ0個/cm2、その他4.3個/cm2でした。スギヒノキの花粉が少ないにも関わらず、症状の強い方や、セキの止まりにくい方がいるようですが、原因ははっきりしない場合も少なくありません。地下鉄上野駅でもサクラが「八分咲き」との看板が出ていますが、寒さのせいもあってかスギ花粉飛散は3月30日(火)は都心「少ない」多摩「やや多い」です。  3月26日(金)、3月27日(土)ともスギ花粉は0個で/cm2とスギ飛散が終わりかけているようです。3月28日(日)はスギ花粉6.8個/cm2で、ヒノキ花粉2.2個/cm2、その他の花粉13.0個/cm2でした。今年の4月はスギ、ヒノキ花粉がほとんど飛散しないため、毎年スギヒノキのために分かりにくい、他の花粉症を見つけるチャンスとなるかも知れません。
 

#(3月19日-3月26日)3月23日(火)は3.1個/cm2、3月24日(水)は0.6個/cm2、3月25日(木)は0.9個/cm2とスギ花粉飛散は終わりが近づいているようです。現在症状がほとんどなく、今後多くのスギやヒノキの花粉と接触しない方は、対症薬の頓用で済むかも知れません。  3月21日(日)はスギ花粉が1.2個/cm2、3月22日(月)は大風が吹きましたが15.7個/cm2とあまり多くはありませんでした。ヒノキ花粉は両日とも0.3個/cm2で、その他の花粉は21日が2.8個/cm2、22日が6.5個/cm2と観測されました。本日3月23日(火)の予報では10-30個/cm2の「やや多い」となっております。  3月18日(木)はスギ花粉が2.8個/cm2、3月19日(金)は0.9個/cm2と少ない日が続いています。一部で桜の開花が見られ、この連休でお墓参り、花見、行楽にいかれる方もいると思われますが、花粉飛散の状況も考慮して下さい。気象協会の都心の週間予報(3/20毎日朝刊)では、20日-21日「少ない」、22日「やや多い」、23-24日「多い」、25日「少ない」、26-27日「やや多い」です。
 

#(3月11日-3月18日)3月17日(水)も暖かく、スギ花粉32.7個/cm2と飛散し、ヒノキ花粉0.6個/cm2、スギヒノキ以外の「その他」の花粉も4.9個/cm2と増加しています。本日3月18日も「都心」「多摩」とも50個/cm2以上の「非常に多い」飛散予報が出されています。今年の予報はかなり正確で役に立つと思います。  3月16日(火)はスギ花粉が54.0個/cm2と今年最高の飛散を観測いたしました。今後の見込みは立ちにくいのですが、およそ予測の2/3が飛散したものと思われます。今後約2週間は抗アレルギー薬の内服を続け、予防に努めることが必要と思われます。本日3月17日(水)も都心の予測は「多い」となっています。  3月13日(土)は3.4個/cm2、14日(日)は10.8個/cm2、15日(月)は0.9個/cm2と比較的少ないスギ花粉が品川で観測されています。今年の累計飛散数はスギ394.9個/cm2、ヒノキ03.個/cm2、その他26.8個/cm2です。スギ花粉飛散期の丁度中間点と思われます。3月17日(火)は暖かくなり都心で「多い」多摩で「非常に多い」と予測されています。  3月12日(金)はまだ気温が上がらないためかスギ花粉は16.0個/cm2でした。3月13日本日は気温も上がりそうで、予測は都心で「多い」、多摩で「50個/cm2以上の「非常に多い」です。週末の過ごし方に注意が必要です。3月11日(木)は雨も降りましたが、スギ花粉が4.9個/cm2観測されました。何度も言うようですが、雨上がり、風の強い日、暖かい日は要注意です。本日の都心の予測は「やや多い」となっています。

#(3月23日) スギ花粉飛散も終わりに近づいて来ました。そろそろ今年の花粉症対策の総括が必要と思います。今年悪かった方は、その原因を考えて来年以降に役立てる必要があります。ステロイド内服薬も使わなければ我慢できない状態は、治療がうまくいかなかったと考えたいと思います。逆に今年良かった方も、その原因を考えて見て下さい。スギ花粉飛散が少なかったのか、薬の使い方が良かったのか、花粉回避が良かったのか、それともこのホームページなどでの情報入手が良かったのか、いかがでしょうか?もうすぐ、今年もホームページ上でアンケートを募集いたします。よろしくご協力下さい。

#(3月23日) 「スギ花粉症患者、中国でも増加」の記事が朝日新聞3月21日朝刊で掲載されました。それによると、中国でも日本スギに似たスギ花粉が飛散し、患者が確認されたとのことです。われわれの科学技術庁の研究班でも実際に4月に中国に行き、花粉症健診を行う予定です。 3月21日の毎日新聞朝刊で「健康市場の落とし穴」というテーマで健康食品の問題をとらえていて参考になります。その中で「経験的に効いた」という場合の不確かさとして、@自然治癒、A個人個人の感受性のばらつき、Bプラセーボ効果をあげています。そのため「二重盲検無作為比較試験」という臨床試験が必要となります。 3月19日の朝日新聞夕刊で「花粉症用マスク」を取り上げ、様々な新製品を紹介しています。「快適ドームマスク」「カテキンマスク」「ニューバイオハイテクマスク」などですが、実際の効果のほどはいかがでしょうか。

#(3月12日) 読者から連絡が入り「注射一発で花粉症が治る」の情報の一つは日経ヘルス1999年3月号とのことです。探してみるとネット上でもこのことに触れた情報があり、Nifty Serviceの「花粉症対策フォーラム」や、ハクション!スギ花粉症日記97でもこの治療に否定的な意見が述べられています。だからといって、ステロイド療法全てが否定されるのではないのですが、少なくとも花粉症にステロイドの筋肉内注射は避けるべきと思います。逆にステロイドの危険をあおり高額の商品を売る商法があるとのことで、この「アトピービジネス」を日本皮膚科学会が調査を始めたようです(サンデー毎日3/21号「アトピー性皮膚炎どう治す」)。そこで患者さんが治療法に迷う際には、その道の専門医に相談することを勧めます。

#(3月9日) どこかで「注射一発で花粉症が治る」との情報が流れたようで、このことに関する電子メールでの医療相談や、外来受診が目立ちます。これは多分ステロイド薬の筋肉注射であると思われ、ほとんどの医療機関ではこの治療を断るものと思います。ステロイド薬も使い方によっては非常に有用な薬で、むやみに恐れる必要はありませんが、花粉症に筋肉内注射は勧められません。この花粉症に対する効果が2週から4週持続するようですが、副作用が出現した際には体内に入れた薬を回収することはほとんど不可能です。効果の長く持続するものは患者さんの手間が少ないのですが、融通性、調節性に欠ける問題点があります。これとは異なり、局所ステロイドと呼ばれる薬は点鼻や吸入で花粉症や気管支喘息に良く用いられています。これは体内に吸収されにくく、全身的な副作用はとても少ないと考えられています。静岡県の花粉症のページでもこの筋肉内注射に触れた記事が掲載されています。

#(3月9日) 3月6日(土)の読売新聞朝刊で「今年もまた・・・花粉の季節」との花粉集特集記事が掲載されました。東邦大学佐橋教授は「服の素材選び」に注意が必要と指摘している。外出により付着する花粉の量を比較したところ、羊毛への付着が飛び抜けて多く、綿、絹、ポリエステル、混紡の4種類は大差がなかったとの結果が得られました。そこで、外出に羊毛素材を着たいときは中に着ると良いと勧めています。慈恵医大耳鼻科の遠藤医師は「規則正しい生活と、乾燥に対する対策」を心がけることを勧めています。

#(3月8日) 今朝の毎日新聞の朝刊で「アトピー性皮膚炎どう治す」を第96回日本皮膚科学会総会(慈恵医大皮膚科、新村眞人教授会頭)の公開シンポジウムとして4月11日に開くことを企画特集し、記事にしています。アトピー性皮膚炎は気管支喘息、アレルギー性鼻炎と並び3大アレルギー疾患のひとつなので、その診断や治療に花粉症と共通のところが多く、参考になりそうです。「母と子のアトピー性皮膚炎」「心のケア」「アトピービジネスを考える」「環境対策」「ステロイドはこわくない」の5つの講演があります。参加費は無料で、インターネットでも申し込めるとのことです。

#(3月4日ー3月10日)
3月10日(水)はスギ花粉が0.9個/cm2と少ない飛散でした。3月7日と3月9日の雨で飛散数は減っています。花粉の飛散がほぼ止まるのは、20mm/日以上の雨が必要といわれています。本日の都心の飛散も「少ない」と予報されています。  3月9日(火)は4.6個/cm2の「少ない」でした。3月10日(水)の都心の予測も「少ない」です。  3月8日(月)はスギ花粉は品川では15.2個/cm2でした。大阪では3月5日に300個/cm2ものスギ花粉飛散があったり、和歌山で今週の週末にピークを迎えそうだという情報も流れているようで、それぞれの地域で情報を得て、注意が必要と思われます。3月5日(金)は全国各地で春一番が吹き、品川では47.2個/cm2と今年最高の飛散数が確認されました。春一番とともに暖かくなり、また南風が吹くことから東京にはスギ花粉が運ばれやすくなります。  3月6日(土)は41.7個/cm2、3月7日(日)は7.7個/cm2のスギ花粉飛散が観測されました。累積スギ花粉飛散数は338.2個/cm2で、およそ40%位飛散したようです。  3月4日(木)もスギ花粉が31.2個/cm2と4日続けて30個/cm2以上の「多い」日が続いており、今日始めて都心でも50個/cm2以上の「非常に多い」飛散予報が出されています。雨でも降らないと、花粉症患者の鼻の休養日がなく、鼻の症状が強くなりそうです。また南風が吹き始め、一部の地域で「春一番」の吹く可能性もあります。昨年は3月3日が飛散数の最高だった日で、今年も今がいちばん注意の必要な時期と思われます(グラフ参照)

#(3月4日) 3月3日(水)もスギ花粉が40.7個/cm2品川で観測されました。本日も都心の予測は「多い」となっており、今後更に飛散数の増加がうかがわれます。累積スギ花粉飛散数は210.4個/です。今症状がある程度ある方は、今後更に症状が強くなる可能性が高く、対策が必要です。今からでも抗アレルギー薬の内服を続けることは有効と思われます。3月3日(水)の朝刊で桜の開花が早くなりそうとの気象庁の予測が発表されました。これは2月や3月の気温が平年より高くなることが予想されるためです。スギの開花もこれに影響されるものと思われます。3月2日(火)も品川区でスギ花粉36.7個/cm2、ヒノキ花粉0.3個/cm2が観測されました。今日3月3日も30個から50個の「多い」と予測され、十分な注意が必要です。3月1日(月)は38.6個/cm2と今年最高の飛散がみられました。今日3月2日も多摩では「多い」の予報がされています。2月26日(金)は23.5個/cm2と多く、2月27日(土)は8.0個/cm2、2月28日(日)は9.6個/cm2と観測されました。いよいよ本格飛散期です。花粉回避の注意や薬の内服を続けるなどの注意が必要です。

#(3月1日) 2月26日(金)にスギ花粉が品川で23.5個/cm2観察され、それとともにはっきりとした花粉症症状のある患者さんの受診数が増えています。スギ花粉の本格飛散が始まったと考えて良いと思います。今朝の朝日新聞で「花粉症あきらめず早めの対策」の特集記事が載りました。その中で慈大耳鼻科の遠藤医師と日本気象協会の村山氏のコメントとともに、花粉症グッズが紹介されています。今年新しく登場したものは「花粉が付きにくい繊維を使ったコート」とのことです。「毎日ライフ」4月号が本日発売され「アレルギー疾患を治す」の特集が組まれています。花粉症を含めそれぞれの分野での専門家が有用な情報を提供してあり、すすめられます(毎日新聞社、550円)。3月4日(木)午前11時のNHK衛星放送の健康ホットラインでは花粉症が特集され、この「慈恵医大耳鼻科の花粉症のページ」も番組で紹介されるかもしれません。

(2月20日-2月26日) 2月25日(木)は各地で強風が吹きました。東京でも雨上がりで晴れていたので飛散数が多いことが心配されましたが、北風のために2.5個/cm2と少ない観測でした。本日2月26日(金)は「やや多い」と予測されています。  2月23日(火)は4.9個/cm2、2月24日(水)は0.3個/cm2で、今までで累積50個/cm2を越えました。予測飛散数500-900個/cm2の1/10から1/20は飛散した計算になります。  2月22日(月)は2.2個/cm2でした。2月20日(土)は5.6個/cm2、21日(日)は1.2個/cm2と多くない日が続いています。  2月19日(金)は雪が夕方降りましたが、それでもスギ花粉は6.5個/cm2飛散しました(品川)。

#(2月23日) 今朝の朝刊(毎日、朝日)で気象庁の3ヶ月予報を報じています。それによると3月の気温、降水量とも全国的に平年並みと予想され、ただし寒暖の変動が大きいとも考えられているとのことです。スギ花粉の飛散予測を修正する程の天候の予報ではないようです。

#(2月23日) 今朝の「朝日小学生新聞」のトップニュースで「花粉症をふきとばせ、ことしも対策が必要」との記事が掲載されました。日本気象協会のデータを元にした全国版の花粉飛散量予想図は、他で見られない有用なものと思われます。取材を受けた際に、小学生が花粉を回避させるのは難しいと話したところ、母親も一緒に読むのでそのためにも良いとの事です。実際小学生の母親は花粉症が特に起こりやすい年代です。また昨日のフジTVのニュースで花粉症の報道があり、無党派のハクション議連と慈恵医大分子免疫の斎藤三郎先生のペプチド療法が紹介されたそうです。

#(2月22日) 日本に在住している方にもスギ花粉症が問題になるのかThe Japan Times で「Less Pollen, Less Sneezing. Frustrated floweres are good news for you」という記事が2月21日に掲載されました。取材を受けた際に、実際に花粉症の患者さんが多いなら、英字新聞にも花粉予報を出すことを勧めました。

#(2月20日)1週間の天気予報に花粉予報が加わりました(東京)。それによると2/21から2/27は「少ない」か「やや多い」です。この週間情報はNHK TV金曜日午後8.55の天気予報や、土曜日の毎日新聞朝刊で入手できます。

#(2月20日)花粉症の対策に新しくお勧めできる新刊が発売されました。「専門のお医者さんが語るQ&A#15花粉症」で、大塚博邦著、保健同人社、1350円です。巻末に「花粉症・アレルギー性鼻炎を熱心に指導されている主な医師」が全国で179名紹介され、その中にわれわれも4名含まれています。NHK衛星放送の健康ホットラインで、3月4日ー5日に「お答えします 鼻の病気」で遠藤医師が出演します。同番組の2月2日放送分の大阪医大竹中教授の「花粉症と鼻炎」もとても参考になります。

#(2月10日-2月20日)
2月19日(金)は雪が夕方降りましたが、それでもスギ花粉は6.5個/cm2飛散しました(品川)。  2月18日(木)は暖かく、新聞の予報通りにスギ花粉が11.1個/cm2飛散したことが品川で確認されました。風も強く一部の地域では「春一番」が吹くのも間近と思われます。このページのアクセスが昨日一日で1253件でした。多分多くの方に症状が出始めていることが一因と思われます。  2月17日(水)は暖かくスギ花粉が12.7個/cm2も観測されました。品川のスギ花粉飛散開始日は今年は2月16日(火)となります。本日の朝刊でも都心も多摩も10個/cm2を越える「やや多い」と予測されています。マスクなどの注意が必要です。  2月15日(月)は0.6個/cm2でしたが、2月16日(火)は1.2個/cm2でした。ほぼ東京でもスギ花粉飛散開始と考えて良さそうです。  2月13日(土)は0.3個/cm2、2月14日(日)は0個/cm2の、スギ花粉飛散が品川で見られました。2月8日頃から九州の一部でスギ花粉飛散開始したようです。  2月10日(水)は北風が吹き、11日(木)は雪が降り、12日(金)も少なく、スギ花粉の観測数は3日間とも0.3個/cm2/日でした。2月9日(火)は暖かったためか、品川でスギ花粉が1.5個/cm2/日観測されました。山口県では飛散が2月5日から始まり、関東でもそろそろスギ花粉の飛散開始と思われます。

#(2月17日)関東地方でも昨年より遅れていますがそろそろスギ花粉が飛散開始しつつあります。症状の出ている方にとっては、即効性のある薬の使用が必要かも知れません。まだまだ先は長いので、あまり症状がひどくなるまで放つておかないようにしてください。

#(2月13日)前回は各地で花粉の飛散状況ページの紹介ですが、シーズンの予測や毎日の予測のページはあまり多くはありません。いくつかのページを挙げると、岐阜県山口県愛知県フジテレビスカイナー山形、などで得られます。東京都衛生研究所NTTのページも役に立ちそうです。

#(2月8日)山口県でスギ花粉飛散開始か!。キッセイ全国スギ花粉情報で2月4日(木)にスギ花粉が4個/cm2/日観測され、スギ花粉飛散日の可能性があります。「空中花粉飛散測定および花粉情報の標準化委員会」では「飛散開始日の条件を1月1日より初めて連続2日以上1個≧cm2観測された最初の日とする」と定義されています。ただし他の地域では飛散は始まっていないようですので、局所的、一時的なものかも知れません。私たちの品川での測定でもスギをはじめほとんどの花粉は観測されていません。キッセイ全国スギ花粉情報は全国の情報が見られ便利ですし、今年からはページが軽くなって読みやすくなったようです。Yahoo Japanの花粉症推薦ページのうちの一つです。

#(2月6日)毎日新聞朝刊の都内のページでスギ花粉の予報が本日から始まり、「都心」も「多摩」も「少ない」と予報されました。「少ない」は0-10個/cm2/日の花粉が落下した状態ですが、これを越え10-30個/cm2/日になると「やや多い」30-50個個/cm2/日で「多い」、50個以上で「大変多い」という予報になります。「やや多い」となると症状が強くなりやすいので、より注意が必要です。われわれの観測でもまだスギ花粉飛散は品川で開始していませんが、あと1ー2週間で飛散開始になりそうです。

#(2月6日)健康食品などの花粉症グッズが多く発売され、インターネット上でも多く見られるようになりました。電子メールによる医療相談でもこれらの製品の善し悪しを訊ねられる事もすくなくありません。花粉症の健康食品ではないのですが、あるダイエット食品に医薬品の「センナ葉」が含まれているのに、医薬品としての認可を取っていないことに薬事法違反の疑いがあることを報じています(2月5日の毎日新聞朝刊)。また家庭用の空気清浄機が花粉やウイルスを強力に集めるとの広告も、公正取引委員会により景品表示法違反(不当表示)にあたると排除されました(毎日新聞1月27日)。花粉症グッズの中にはマスクやゴーグルと違って、医学的、科学的な検討が十分には為されていないものも多く、アレルギーの専門家でもはっきりとした見解を述べるのは難しい事です。

#(2月4日)花粉症の症状がないうちに抗アレルギー薬の投与を希望する患者さんが増えてきています。これは予防のために良いことと思います。患者さんの中には目のかゆみや鼻のかゆみをすこし訴えて、花粉症が始まったのかと考えているかたもいます。正式にはスギ花粉の飛散は始まってはいませんが、かすかに飛散しているようです。

#(2月2日)今朝の朝刊(毎日、朝日)で関東地方の花粉飛散予測が報告されています。これは科学技術庁の「スギ花粉症克服に向けた総合研究」第3班(班長、村山貢司、日本気象協会気象情報部気象情報課長)からの報告で、これによると研究班のスギ花粉の飛散予測をする方法がより改善しつつあるとのことです。今年の関東地方の予測は東京が550-950個/cm2(平年の20-40%程度)、横浜が400-950個/cm2(平年の20-50%程度)、宇都宮が1300-2300個/cm2(平年の40-65%程度)との事です。科学技術庁の研究は疫学を担当する第1班、新しい治療法を開発する第2班、花粉飛散予測を正確にする第3班、花粉の少ない杉の木を開発する第4班が合同で協力しながら、花粉症の克服を目的とした研究を行っています。

#(1月30日)九州ではスギ花粉の飛散が開始されているようです(前原耳鼻科花粉情報)。東京でも今日は土曜日のためか花粉症の予防のために受診された患者さんが10名くらいいました。抗アレルギー薬の内服は患者さんにとって一番簡単な予防法と思われます。西日本では始めて良いと思われますし、東京でも来週位からそろそろ始めて良いと思います。昨年の治療効果と、今年の各地での飛散予測を参考に治療を始めるのが良いと思われます。

#(1月30日)インフルエンザが今年は流行しており、老人などに死者が出ています(1/30朝日新聞朝刊)。風邪で受診した患者さんの鼻の粘膜も赤みが強く、乾燥して痛んでいる例も多く見られます。このような方ではこれからの花粉症の症状が強く出ると思われ、まずは鼻の生理的な機能を回復するような投薬や生活指導をしています。花粉症の症状は必ずしも花粉の飛散数だけではないと思われ、飛散数が少ない地域でもある程度の注意が必要です。

#(1月25日)昨日、関東耳鼻咽喉科アレルギー懇話会が開かれ、その会で今年の花粉飛散予測が行われました。講演会の演者の方々のご厚意でその内容をご紹介します。
 松戸市立病院耳鼻科の片桐仁一先生は、昭和58年から陣馬と高尾で毎年スギの雄花を観測し、昨年暮れは昭和63年や平成5年と同じくらいの雄花の付き方であると報告しました。そこで平成11年のスギヒノキの花粉飛散数は100個から300個/cm2/シーズンと予測しました。
 東邦大学薬学部の佐橋紀男先生は昨年夏の最高気温からみても日射量からみても、スギ花粉の飛散は平年の1/2と予測しました。また飛散開始日の予測は、元日からの積算気温から見て2/15、スギより早く開花するハンノキ飛散開始から見て2/12頃と予測しました。また今年のスギ花粉の初観測日はいくつかの地点で1月7日であったと報告しました。
 日本気象協会の村山貢司先生は、昨年夏の全天日照量の少なかったことと雨量が多かったことは両方とも雄花の成長を抑制したと述べました。そこで文京区では650個から950個/cm2/シーズン位で、東京23区では500個/cm2/シーズン位と予測しました。東京周辺ではスギの木に花芽の着きかたが少ないのが観察されましたが、千葉と埼玉南部で比較的花芽の着いている木もあり、地域により予測は異なることがありそうです。飛散開始日は2/16頃ですが、2月上旬の気温次第で変化するとのことです。また今年はヒノキの花粉飛散は少なそうです。

#(1月22日)1月21日の毎日新聞朝刊東京版で「スギ花粉、大幅減です」との記事が掲載されました。これは東京都衛生局の飛散予測であり、花粉の飛散量は平年と比べ千代田、大田区、調布、町田八王子で20-30%、葛飾、杉並、北区で20-40%、青梅市で20%、あきる野市で10-20%と平年の1割から4割になるとのことです。飛散開始も若干遅めの2月下旬近くになると予測しています。テレホンサービス(03-5272-1187)と都のホームページを参照してください。これとは別に千葉県の予測も今年の飛散量は昨年の半分以下となる見通しとのことです(時事通信より)

#(1月20日)ラジオでも花粉症が特集され、TBSラジオで1月25日(月)から1月29日まで花粉症の相談を日本医大耳鼻科の大久保先生が行います。またNHKラジオ第一放送の電話相談「あなたの健康、家族の健康」で花粉症を特集します。2月1日(月)は花粉症の話だけですが、2月2日(火)から2月4日(木)までは電話相談します。連絡電話は5478-4139で、慈恵医大耳鼻科の医師が回答する予定です。

#(1月19日)未確認情報ですが、今年の花粉飛散予測が入手できました。本年の総飛散数は関東は昨年の1/2、関西は昨年の2ー3倍と西高東低と予測されています。正確な予測が入手できれば来週にでもご紹介いたします。

#(1月19日)医療従事者用のページですが、メディカルトリビューンのページがスギ花粉症を特集し、おすすめられます。東邦大学の佐橋教授の飛散予測も見ることができます。

#(1月6日)今朝の朝日新聞の朝刊で気象庁の昨年の気候統計値の発表を紹介しています。それによると昨年の年平均気温は本州中部より西の全観測地点で過去最高を更新したとのことです。これは花粉の飛散量を増やす一因となると思われます。

#(1月1日)日経メディカル平成10年12月号で、花粉症治療の対談を、馬場広太郎教授、佐橋紀男教授、竹中洋教授、遠藤朝彦講師が行っています。その中で佐橋教授は平成11年のスギ花粉飛散は西高東低で、都心のスギ花粉飛散数を1200個/cm2前後、飛散開始日を2月14日頃と予測しています。また竹中教授は関西では大量飛散の可能性が高いと予測しています。対談は11月に行なわれたものと思われ、状況の変化による今後の変更にも注意が必要と思われます。竹中教授の予測は大阪医大の花粉症のページにも掲載されています。

#(1月1日)平成10年12月号のProgress in Medicine(ライフサイエンスメディカ社)で「花粉症の予防と初期療法、特にスギ花粉症を中心に」(宮本昭正、遠藤朝彦企画)の特集号が刊行されました(1575円)。36名の花粉症の専門家による花粉症特集が87ページあり、それ以外に鼻アレルギー治療研究会の報告も43ページ加わります。花粉症の研究や治療に興味ある医療関係者にはすすめられる内容だと思われますが、一般の方には難しい内容と思われます。

#(1月1日)花粉症に関係する学会のホームページが加わりました。日本花粉学会、日本耳鼻咽喉科学会があります。日本耳鼻咽喉科学会はいずれ一般の方々にも門戸を開く予定がありそうです。

#(1月1日)平成11年1月24日に関東耳鼻咽喉科アレルギー懇話会が東京で開かれ、そこで3人の権威による花粉飛散予測が報告されます。許可が得られればこのページで御報告いたします。


 3.編集後記 1999年1月より4月まで

 編集後記(4月20日) 働いている病院の耳鼻科医の3名の同僚が皆VAIOを使っていることと、病院の診療システムがWindowsなので、Windowsに慣れるために、マックから浮気をしてPCG-Z505Dを手に入れてきました。マウスを働かせるだけで苦労をしましたが、それなりの良さがありそうです。今週の中国での花粉症健診に持っていき、Windowsに慣れてくる予定にしています。来年のページ作りに役立てれば苦労のし甲斐がありそうです(TI)。

 編集後記(4月19日) 花粉症健診も国内は終了し落ち着いたので、週末に秋田に出かけ「アレルギー性鼻炎に対する手術療法」の講演会に参加してきました。丁度千秋公園で桜の花見が始まるところでしたが、私の興味はスギ、ヒノキにあります。秋田杉は枝打ちなどの手入れが良く、良い木材が取れるようです。特に人工林の面積では秋田県が日本一とのことで、スギの花粉の飛散も例年少なくは無いようです。秋田新幹線からの風景ではスギの木ばかり目についていました(TI)。

 編集後記(4月5日) 関西で約500名、九州で200名の花粉症健診を行ってへとへとです。健診の結果は健診を受けていただいた住民の方に還元するために、すべての健診の結果を記載して全員に郵送で報告します。そのために鼻汁を染色し顕微鏡で観察したり、それぞれの地域での花粉数をやはり顕微鏡で観察するために、めまいが起こりそうになります。今後データの解析も必要で、花粉のシーズンが終われば花粉症のことを忘れられる患者さんが羨ましいと思います(TI)。

 編集後記(3月23日) 先週外来が忙しいにも関わらず北海道に花粉症の講演に行って来ました。北海道はスギ花粉がほとんど飛散せず、また冷涼乾燥の気候からダニの生育も少ないと考えられ、花粉症の話をするのに心配でした。しかしシラカンバ花粉症やカモガヤ花粉症があり、それに合併する果実過敏症の問題もあって、討論が参考になりました。翌日オホーツク海で観覧船に乗り、舟が流氷を割っていくのを見て楽しみました。船内放送によると、流氷は1月下旬に初観測され、3月下旬から4月上旬になると視界から消え、漁が始まり、生き物が息を吹き返すとのことでした。これはまるで花粉の飛散のようだと思いました(TI)。

 編集後記(3月12日) 勤務先の変更で今までの理髪店に行けなくなり、長い髪がうっとうしく、待たないでできるとの駅前にある2階のヘアーサロンに飛び込みました。客は1人しかいなく理容師は4人とも茶髪で、その髪型も稲妻やちょんまげのような髪でした。思わず腰が引けたのですが、引き返すわけにもいかず散髪用のイスに座りました。最初に女性のような声で「今日はいかが致しますか」と聞かれ、思わず「普通に」と答えてしまいました。カットの技術は良さそうでしたが、とても眠ることは最後までできませんでした。病院同様「かかりつけ」を持っていることが必要と感じました(TI)。

 編集後記(3月8日) 先週週末に関西に行き科技庁による花粉症の健診を医師13名、科学者2名、介助18名で行ってきました。健診には調査票とアレルギー日記の記載、耳鼻のどの観察、アレルゲン皮膚試験、アレルゲン鼻誘発試験、鼻汁細胞診、血清IgE抗体、医療相談を含みます。これにより正確な花粉症や鼻の病気の診断が行えます。林業を主産業とする地域の健診ですが、170名位が受診し、およそ15%位の花粉症患者がいたようです。今後3月から4月初めは毎週土日に健診に行くためページの更新は週末は行えませんので、御了承下さい(TI)。

 編集後記(3月5日) 慈恵医大耳鼻科の花粉症のページがどの位他のページにリンクされているか調べる方法を教わりました。goo でリンク先URLでhttp://tky.3web.ne.jp/~imaitoru/で調べると55件、古いhttp://tky.threeweb.ne.jp/~imaitoru/で調べると49件の合計104件が見つかりました。花粉症関連のページも多いのですが、比較的同じような考えの方のページが慈大耳鼻科のページにリンクしていただけているようで、これらは見ていて役に立ちます。3月31日で古いアドレスは使えなくなりますので変更して下さい(TI)。

 編集後記(3月1日) 病院での診療も忙しいのですが、今年は科学技術庁の花粉症の検診が全国で6カ所あり、そのために関西に行き住民の方への説明会に参加してきました。一日で3カ所の説明会に参加し、日帰りで帰京したのでくたびれたのですが、住民の方に検診の趣旨を理解していただき満足しました。その中には自分だけは花粉症にかからないと思いこんでる方もいらっしゃいました。現在小学生高学年で約40%がスギに対するIgE抗体を持っているとの報告もあり、遺伝的には約40%の国民は花粉症にかかる可能性があるといって良いと思います。検診の目的の一つは、花粉症の可能性がある人を発症させずにとどめることです(TI)。

 編集後記(2月20日) 時間をやりくりして今年もMac World Expo Tokyo 1999を見てきました。iMACとnew G3が主役で、USBとFireWire連結の周辺機器を含めパステル調の色彩豊かな雰囲気でした。ただしこれらの本体と雰囲気の合わない周辺機器などのメーカーは参加を取りやめているようです。今後反動として、オフィスに似合うMacが登場する気がしますが、SCSIは消えるのかも知れません。今回の編集後記では、とうとう花粉症の予防の話と結びつける事ができませんでした。悪しからず(TI)。

 編集後記(2月17日)大きな書店に行き花粉症関連の本を探してきましたが、ほとんど新しい本はなく、花粉症のコーナーも今年は十分なスペースを取っていないようです。西日本でもそうなのでしょうか? 本ページ編集に役立つような「インターネットを活用した知的な花粉症対策」というような本を探しましたが、とてもなさそうです。やはり自分たちで作らなければいけないのかも知れません(TI)。PS.今朝の朝日新聞に、大塚博邦著「花粉症」保健同人社、1350円、が広告されていました。早速みてきます。

 編集後記(2月13日)最近家事を少しこなしていると、手のひらが荒れてきました。まずはハンドクリームのようなものを使ったところ効果がないので、ステロイド軟膏を付けたところ皮膚が赤くなり皮が少し剥けてきました。治療で副作用が出て悪くなると、気分を害すことを実感しました。次にはワゼリンが良いと思ったのですが手元にないので、バターを手のひらに少し塗って(他人には勧められません)いるうちに改善傾向にあります。アレルギー患者でも抗アレルギー薬の点眼薬で症状が悪化したり、ステロイド軟膏でかぶれたりすることもありますので、薬を使用する際には患者も医者もお互いに注意して効果と副作用を見るのが良さそうです(TI)。

 編集後記(2月12日)2月9日久野収氏が亡くなりました。哲学者としてのお仕事は知らないのですが、「週間金曜日」の編集者として、雑誌にゆとりやユーモアが必要で「編集後記」で舞台裏を見せることは面白いとの発言をしていました。この花粉症のページもその線に沿って作っていきたいと思います。ご冥福をお祈りします(TI)。

 編集後記(2月4日)昨日、一昨日とNHKラジオの電話医療相談に出て、生放送の緊張感を楽しんできましたが、まだ肩は凝っています。本日は遠藤医師が担当します。また今晩NHK教育TVで、「アレルギー・花粉症の」番組があるようです。電子メールによる相談も同様ですが、鼻出血、のどの違和感、耳閉感などに対し、「心配ない」というのは勇気が入ります。これらの症状を起こした方に、稀に悪性の病気が隠れている場合があります。そこで本音と建て前が少し異なり、あいまいな表現になります(TI)。

 編集後記(1月30日) 質問と回答の実例集を載せたいと今年書いたら、質問が減り掲載を望まない方も多く見られます。決して個人の名前やアドレス、住所などは載せません。最近英語での質問もありいずれまとめたいと思っています (TI) 。

 編集後記(1月22日)おとといテレビ朝日のビデオ取材を受け、ハナカスを家の中でまき散らす夫に対して、「妻たちの反抗」いうテーマで医学的な意見を求められました。ハナカスは主に副鼻腔炎や鼻の入口の湿疹が原因であり、水様性鼻汁が主体の花粉症ではあまり起こりません。医学的な意見ではなく、ついつい感覚的な意見を述べてしまったようで、4週間後の放送が心配です (TI) 。

 編集後記(1月20日)最新ページのある検索がわかりました。フレッシュアイで調べると前日の情報も検索可能のようです。花粉情報のように新鮮な情報を見るのに適してると思われ、このページも登録しました。メディカルトリビューンのページもこれで見つけました (TI) 。

 編集後記(1月18日)Sherlockというインターネット検索法がMac OS 8.5で導入され、早速本日「花粉症」を調べてみました。Alvista-Japaneseの検索エンジンで10件、Excite-Japanで10件、Infoseek-Japanで25件、Lycos-Japanで0件でした。「pollinosis」で調べてもそれぞれ同じ件数でしたのでもっとありそうです。キーワードの含まれ具合で関連度の強さがわかり、さらに2行ほどの内容紹介が簡単に読みとれ、検索条件もデスクトップに保存でき、とても有用と思われます。。ただし、検索型ロボットを使用しているためか、本花粉症ページの最新ページは見あたらず、10/29の古いページが検索されました (TI) 。

 編集後記(1月12日) きちんと整理したページを作ろうと思っていたところ、なかなかまとまらないので、とりあえず本日更新いたします。花粉飛散が始まる2月上旬までには全体的に書き換えようと思っていますので、よろしく御願いいたします。昨年は気温が高かった事から、スギの狂い咲きも地域によっては起こり、冬に花粉症が起こっていることも少なくないといわれています。ただし、これはスギ花粉飛散日とは関係がないようです (TI) 。

 編集後記(1月1日) 今年も花粉症の情報を流し、多くの方々に参考にしていただくと良いと思います。正月休みにページを書き換えはじめましたが、今年から編集部は慈恵医大柏病院から聖路加国際病院に移ります。環境次第ではページの更新を頻回にし、医療相談も多く受けようと思っています。年末のYahooの年間最優秀ページの投票は「学術・教育、健康と医学」の部門で残念ながら圏外でしたが、投票時期も良くなかったようです。ただしノミネートされただけで大変満足しています。またこの部門で「医者からもらった薬がわかる」のページがトップになり、NASDAやTBSを押さえたのは、個人の力で役立つページができることが分かり、参考になりました (TI) 。


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