花粉症FAQの追加 2003.2.25


花粉症の診断・治療の標準的な方法

「鼻アレルギー診療ガイドライン---通年性鼻炎と花粉症---」
2002年版(改訂第4版)鼻アレルギー診療ガイドライン作成委員会
ライフ・サイエンス発行(03-3407-8963)、3000円。


最近健康保険適応となったアレルギー性鼻炎の薬剤

2000. 5 バイナス(ラマトロバン)
2000. 9 タリオン(ベシル酸ベポタスチン)
2000.11 アレグラ(塩酸フェキソナジン)
2001. 2 アレロック(塩酸オロパタジン)
2001. 7 ゼスラン・ニポラジン(メキタジン)小児用細粒
2001. 8 アイピーディ(トシル酸スプラタスト)ドライシロップ
2002.9 ロラタジン(クラリチン)



東京都の花粉情報の観測データ

ダーラム式花粉採集器を使用
1.東京都健康局で測定(11カ所)
2.慈恵医大耳鼻科(品川)
3.兼子耳鼻咽喉科(西東京市)

自動計測器を使用
1.聖路加国際病院(大和製作所製)
2.NTT(NTT製)



花粉症FAQの追加 2001.2.8

花粉症、アレルギー性鼻炎に用いられる内服薬(商品名)
A.第一世代抗ヒスタミン薬:ポララミン、タベジール、ホモクロミン、アリメジン、ペリアクチン、アレルギン、他
B.第二世代抗ヒスタミン薬(塩基性抗アレルギー薬):ザジテン、アゼプチン、セルテクト、ゼスラン・ニポラジン、トリルダン、ダレン・レミカット、ヒスマナール、アレジオン、エバステル、ジルテック、タリオン、アレグラ、ロラタジン
  眠気を伴い、即効性のある抗ヒスタミン効果を持つもの
C.化学伝達物質遊離抑制薬 (酸性抗アレルギー薬):リザベン、ソルファ、アレギサール・ペミラストン
  眠気を伴わず、即効性がない抗ヒスタミン効果を持たないもの
D.その他: アイピーディ、オノン、バイナス
E.漢方薬: 葛根湯、柴朴湯、小柴胡湯、小青竜湯、麦門冬湯


花粉症、アレルギー性鼻炎に用いられる点鼻薬(商品名)
B.第二世代抗ヒスタミン薬(塩基性抗アレルギー薬):ザジテン、リボスチン
C.化学伝達物質遊離抑制薬(酸性抗アレルギー薬):インタール、ソルファ
F.ステロイド薬: ベコナーゼ、アルデシン、リノコート、アルロイヤー、シナクリン、フルナーゼ
G.血管収縮薬: プリビナ、コールタイジン、ナーベル、ナシビン、トーク
H.抗コリン薬: フルブロン、アトロベント
花粉症に用いられる点眼薬(商品名)
B.第二世代抗ヒスタミン薬(塩基性抗アレルギー薬):ザジテン、リボスチン
C.化学伝達物質遊離抑制薬(酸性抗アレルギー薬):インタール、リザベン・トラメラス、エリックス、アレギサール・ペミラストン、ゼペリン、アイビナール
F.ステロイド薬:フルメトロン、リンデロン、デカドロン、コンドロンデキサ・サンテゾーン・ビジュアリン
G.血管収縮薬:プリビナ、ナーベル、ナシビン
抗アレルギー薬」の定義について
(1)化学伝達物質遊離抑制作用を持つ薬剤(広義)
(2)化学伝達物質遊離抑制作用を持つが、抗ヒスタミン作用を持たない薬剤(狭義)
(3)アレルギー治療に対して、用いられる全ての薬剤(最広義)

「化学伝達物質遊離抑制作用」とは、肥満細胞からヒスタミンなどの化学伝達物質の放出を抑制することです。
 抗アレルギー薬という言葉は、最近まで(1)の意味で使われることが多く、今でも実際に使われています。内服薬でのBとCが該当します。
 ただし、「アレルギー性鼻炎治療ガイドライン」や「気管支喘息治療ガイドライン」で(2)だけに限って使われることも始まってきています。これは国際的な呼び名の整合性を取ることも理由の一つです。内服薬でのCが該当します。
 最広義の(3)の意味で使われることは少ないと思われます。これは全ての内服薬ABCDEやステロイド点鼻薬なども含まれます。

 わかりやすく言えば、「抗ヒスタミン作用を併せ持つ抗アレルギー薬が、抗アレルギー作用を併せ持つ(第2世代)抗ヒスタミン薬と呼ばれる」ようになったと言うことです。これは内服薬で言えばBに相当します。

(使用例) 花粉症を予防するために抗アレルギー薬を早く服用しましょう。(1)の意味です。
(使用例) 抗アレルギー薬は眠気が全くない。(2)の意味です。
(使用例) 薬局で買える大衆薬より、病院の薬の方が眠気が少ない。(1)の意味です。

PS:(2003.2.25) 最近では抗アレルギー薬の呼び名は少なくなっています。 第2世代抗ヒスタミン薬、ロイコトリエン拮抗薬、トロンボキサン拮抗薬、遊離抑制薬などの呼び名を使うことが多いようです。


花粉症の初期治療、初期療法

 抗アレルギー薬などを花粉飛散初期、または症状の出現初期から用いる治療法であす。
 以前は飛散前投与、季節前投与などと飛散開始日が重要視されていましたが、症状の出やすさに個体差があることから、曖昧な意味を持って使われる用語です。初期治療に比較し、初期療法という言葉は薬物療法以外の予防対策、生活指導を併せ持った意味合いがあります。