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最新の情報(平成9年2月ー平成9年5月)

 New ! #5月14日で今年の飛散花粉数の測定を終了いたします。平成10年度も1月から測定を開始する予定にしています。長いことアクセスをいただきありがとうございました。最近北海道で飛散状況を伝えるページが始まりました。5月19日釧路で桜の開花が発表されたように北海道の花粉飛散状況は独特で、これからも花粉症の発症がありそうですので興味のある方は見て下さい。

 New ! #多くのアンケートを頂き有り難うございました。58名の中間の結果をご報告いたします。アンケートでのコメントも約2/3の方々から頂きましたが、失礼ながらこれらに対するお答えは手間や管理の問題から控えさせて下さい。ご了承お願いすると共に、ご質問はメールでお寄せ下さる様にお願いします。アンケートの最終締切は5月31日までですので、まだお送りしていない方はよろしくお願いいたします。

#5月11日まで4日間連続してヒノキ花粉の飛散が認められませんでした。東京でスギ、ヒノキとも花粉飛散が終了したと考えて良いと思います。現在の症状の有無や程度に注意し、原因のアレルゲンや環境の因子を検討する良い時期と思われます。環境因子には室内の刺激物質やエアコン、室外の汚染物質や水泳用プールの水質など様々なものが含まれます。

#5月に入ってスギ花粉飛散は見られませんので、花粉数の測定を週2回に減らしましたが、ヒノキ花粉がわずかに認められ、またスギ・ヒノキ以外の花粉が相変わらず多く飛散しています。

#現在花粉症で医療機関に通い続けている方は多くないと思いますが、今年の花粉症に対する治療を省みるのに良い時期です。今年のスギ、ヒノキ花粉の飛散数は東京では平年並の結果でした。そこで今年治療が効果があり、副作用などの問題がなかった方は、より多くの飛散が予測される年には注意をして下さい。今年症状が強く苦しい思いをなさった方や、薬が十分な効果を示さなかった方は、来年以降もっと強い症状に悩まされる可能性がありますので、来年以降に向けての対策を立てることが望まれます。それには手術療法、減感作療法、鍛錬療法などが含まれますので、医師と相談して患者さんそれぞれの問題点を解決しておくのが良いと思われます。

 #新聞やTVでの花粉情報も終了しました。このページも5月1日で定期的な更新は終了させていただきます。長い間何度もアクセスをいただき有り難うございました。ただしもう少しヒノキ花粉の終了時期を確認していったり、アンケートのまとめを報告する予定で、1ー2週ごとに更新する予定にしています。

 #4月後半の鼻症状の悪化した方はヒノキ花粉やマツ花粉、カモガヤ花粉、衣替えのためのホコリ、ダニなどが考えられますが、どうしてもはっきり説明がつかないものもあります。4月のスギヒノキ以外の花粉飛散数979.6個/cm2については今後の検討の余地が残されているようです。

#今年から始めた花粉症のページはおかげさまで多くの方々に見ていただき、少なからずのご質問や励ましのメールをいただくことができました。ありがとうございました。しかしながら、多くの読者のご意見を十分には感じ取ることはできず、そこで来年に向けての意味もあり、アンケートをお願いすることにいたしました。よろしくご協力をお願いいたします。なおそこには累積の花粉数とアクセス数のグラフも用意してありますので、参考にして下さい。

#スギ花粉の飛散はこの1週間で0.3個/cm2/日を越えず、スギ花粉飛散はほぼ終了してます。ただし現在症状が悪化しヒノキ花粉のための症状出現と考えられることも少なくありません。ヒノキ花粉の飛散はもう2週間くらいは続くと考えられ、ゴールデンウィークにも旅行先などにより注意が必要です。

#4月22日(火)、4月23日(水)とスギ花粉飛散数が0個/cm2となり、スギ花粉飛散終了も間近です。飛散終了日の定義は「飛散終了期に3日間連続して0個が続いた最初の日の前日とする」なので、そろそろ東京で終了の可能性があります。

#4月20日(日)までの1週間の総スギ花粉飛散数は8.3個/cm2/週と少なくなっています。ヒノキ花粉は41.0個/cm2/週とスギの約5倍飛散しています。現在症状が強く出るほどの飛散数ではありませんが、ゴールデンウィークに森の中に行くと症状の悪化を見るかも知れません。例えば山梨では都内では考えられない程のヒノキ花粉飛散が見られるようです。その他の花粉も224.8個/cm2/週と多いので症状の原因となっている方もあるかも知れません。

#4月10日(木)から4月13日(日)まではスギ、ヒノキ花粉合わせて毎日20-30個/cm2の「やや多い」飛散が続いています。スギヒノキ以外の花粉は相変わらず多く飛散しています。医療機関への受診患者数は減少していますが、中には今でも症状の強い患者さんも見受けられます。

#4月9日(火)は雨上がりの晴天でヒノキが多く飛散しました。またスギ。ヒノキ以外の花粉も大量に飛散しました。スギ花粉の飛散は少なかったので、症状の強くなっている方はヒノキまたはその他の花粉で症状が起きている可能性があります。ヒノキ花粉症については 患者さんのFAQを参照して下さい。

#4月3日(木)から4月6日(日)までは雨が続き、スギとヒノキの花粉を合わせても5個/cm2を越えませんでした。ほとんどの患者さんには楽な日が続いていると思います。現在症状の強い方は、花粉以外に何らかの原因があることが推定されます。

#診療にあたる医師の方へ。そろそろ花粉症で受診する患者数が大きく減ってきていると思います。今年の飛散スギ花粉数は平年並みで、多い年には今年以上に症状が強く出ます。その際には薬物療法の効果が出にくいことがあることを説明し、来年以降も受診する際には症状が重症化する前の受診を勧めておくのが良いと思います。来年の飛散数はまだ予測がつきませんが、今年の夏の気候が参考になると思います。

#3月29日(土)、31日(月)、4月2日(水)などのように、スギ花粉よりヒノキ花粉飛散数が多い日が認められてきています。スギ花粉で減感作療法を行っている患者さんにも、ヒノキ花粉により症状が少し悪化するかも知れません。2年前近畿地方や山梨県などでスギ花粉よりヒノキ花粉が多く飛散した例もあり、そのような地域ではこれからも注意が必要です。累積飛散花粉数はこれからは表で示しますが、今年のスギ花粉飛散数は平年並の1800個/cm2位に落ちつきそうです。

#3月30日(日)は最高気温が東京で25.1度の夏日にもなり桜も一気に開花しました。雨上がりでもありスギ花粉飛散が心配されましたが、スギ花粉35.5個/cm2とあまり増えず、それに対しヒノキ花粉は17.6個/cm2と今年最高でした。3月31日午前0時での累積飛散花粉数は、スギ1505.2個/cm2、ヒノキ88.1個/cm2、その他165.8個/cm2です。

#気温が上がらないこともあり、スギ花粉は23日(月)23.5個/cm2、24日(火)29.3個/cm2、25日(水)23.1個/cm2とあまり多くなく、重症の患者受診は減っています。ただし26日に「その他の花粉」が25.0個/cm2と増えているのが注目されます。27日は雨ですが、雨上がりがまた飛散数の増加が心配されます。3月27日午前0時までの今年の累積花粉飛散数は、スギ1448.2個/cm2、ヒノキ57.8個/cm2、その他135.0個です。

#21日(土)、22日(日)と雨模様ですが、14.5個/cm2、16.4個/cm2 と「やや多い」程度のスギ花粉が飛散しました。3月24日(月)午前0時で累積スギ花粉飛散数は1372.3個/cm2と昨年同日までの飛散数700.7個/cm2の約2倍にあたりますが、今年の総予測数3000個/cm2までは増えずに、予測を下回る可能性があります。ただし2年前にスギ花粉が1日800個/cm2以上飛散したのは3月22日と3月28日だったので、まだ注意した方が良いでしょう。

#本ページの読者からの質問で一番多いのは、「注射1本で1週間から1カ月花粉症の症状を楽にする治療が有るそうですがどのようなもので、安全でしょうか?」というものです。花粉症に対しての注射は4種類有ると思います。1.減感作療法(皮下注射)、2.ヒスタミン加免疫グロブリン(筋肉内注射またはネブライザー投与)、3.星状神経節ブロック(頚部注射)、および4.副腎皮質(ステロイド)ホルモン(筋肉内注射)です。1と2は特に問題はあまりありません。3ははっきりとした治療法の評価が得られているとは言いにくく、耳鼻科ではあまり行われてはいないようです。4の副腎皮質ホルモンの全身的な投与は効果は有りそうですが、問題が有る治療法と思います。副作用の点からしても、これを花粉症の治療に勧めているアレルギーの専門医はまずいないと思われます。そもそも薬が長期間効いているということは、薬が分解や排泄されにくいため体内に長期間留まりやすいことによると思われ、副作用が出現した際には対応がやっかいでしょう。

# 3月17日(月)に今年最高のスギ花粉飛散がありました。17日はスギ花粉139.2個/cm2、ヒノキ花粉4.0個/cm2、その他の花粉14.8個/cm2と、いずれも今年最高です。ヒノキは18日に11.7個/cm2とさらに増え続けていますし、スギ、ヒノキ花粉症以外のさまざまな花粉症も各地で合併するかも知れません。ただし症状は皆同じなので、症状だけでは区別が付きません。3月20日午前0時での累積スギ花粉飛散数は1268.6個/cm2です。

#3月15日(土)、16日(日)には2月16日以来のまとまった雨が降りました。3月15日は僅かな曇り空をぬって花粉はそこそこ飛散しました(23。1個/cm2)。花粉の飛散が停止するには20ミリメートル以上の雨が必要なようです。そこで3月16日は0。6個/cm2とほとんど飛散しませんでした。ただし「雨上がりは倍飛ぶ」という可能性をお忘れずに。

#今年のスギ花粉の累積飛散数が3月17日午前0時で1003.8個/cm2と1000個/cm2を越えました。これは予測飛散数3100個/cm2の約3分の1となり、残りの3分の2のスギ花粉が飛散を予定しています。お彼岸での墓参りやお花見で外出したり、宴会などで飲み過ぎることに注意してください。

#雨がほとんど降らず、花粉飛散が少ない日がありません。そのために症状や鼻の過敏性はどんどん亢進していくと思われます。雨や雪の日が来れば、症状も過敏性の亢進も一時的に低下するのですので、天気予報に注意して下さい。3月13日午前0時の時点で、今年の累積スギ花粉飛散数は920個/cm2で予測数の30%が飛散しました。

#3月になって毎日スギ花粉の飛散数が増加しています。3月7日には今年最高のスギ花粉136.4個/cm2と共に、ヒノキ花粉も2。8個/cm2確認されました。3月10日午前0時で累積スギ花粉788。8個/cm2、累積ヒノキ花粉5。5個/cm2です。スギ花粉は予測値の約4分の1ほど飛散した計算になり、4分の3がこれから飛散する予定です。

#本屋さんで患者さん向けの新しい本を見つけました。標準的な最新の知識が得られ勧められます。山本昌彦、佐橋紀男著「花粉症こうして治す・こうして防ぐ」講談社、1997年1月、1236円。

#2月27日(木)は42.9個/cm2、28日(金)は19.1個/cm2と飛散し、2月の合計したスギ花粉数は204.3個/cm2でした。予想飛散数の約7%が飛散されたことになります。3月の天気予報が出ました。それによりますと、過去3ヶ月が平均を上回る暖冬であったように3月も暖冬が続き、しかも晴れた日が多いとのことです。花粉は予想以上に飛散する可能性があります。3月1日(土)NHK教育で11時から新しいスギ花粉症の対策に関する番組が放送されます。

# 2月26日(水)は朝から晴れて気温が18℃まで上昇し、強い風が吹き今年最高のスギ花粉が飛散しました(43.2個/cm2)。24日(月)は1.9個/cm2、25日(火)は25.3個/cm2でした。2月27日午前0時までの累積スギ花粉飛散数は142.3個/cm2で、今年の予測数の約5%が飛散しました。残りの95%のスギ花粉はまだこれからです。

# 各地で多量の花粉飛散が報告されています。南足柄市で2月20日に274.4個/cm2(協和発酵文書より)、山口で2月21日に256.5-322.5個/cm2と報告されています。

# 春一番と共にスギ花粉が多く飛びました。20日(木)19.8個/cm2、21日(金)29。9個/cm2と多く飛びましたが、その後気温が上がらず22日(土)3.4個/cm2、23日(日)4.6個/cm2とあまり多くは飛びませんでした。天気の良い日や気温の上昇する日には急激に飛散が多くなりそうです。今年の累積花粉飛散数は2月24日午前0時までで、スギ花粉71.9個/cm2、ヒノキ花粉0個/cm2、その他の花粉9。3個/cm2です。スギ花粉今年3000個飛散するとするなら、やっと2ー3%飛んだことになります。

# 2月24日毎日新聞夕刊で花粉症グッズが紹介されています。本当に役に立つのが認められていて強く勧められるのは、マスクとゴーグルでしょう。今の時期にマスクはとても、とても有用と思います。町中でもマスクをする人が少なくなく違和感は少ないようです。

# 2月21日に春一番が吹きました。本格飛散の注意警報と考えられます。春一番とは春先に初めて吹く強い南風のことを言いますが、正式な定義があり立春から春分までに限りますので、昨年のように吹かなかった年もあります。春一番が吹くときは気温も上がりやすいので、花粉の開花も促進され大量飛散が起こり得ます。2月21日の朝日新聞の夕刊に春一番に関する歴史が紹介されています。

#千葉県でも花粉飛散が本格的になっているようです。富里町では2月20日(木)には40.7個/cm2と飛んだようです(東邦大学佐橋先生により)。

#春は布団を干すのに注意が必要です。布団を干すのに適した暖かくぽかぽかした日は花粉の飛散が多いため、干した後は叩いて花粉を室内に持ち込まないようにすることが望まれます。2月16日の朝日新聞で雨でも使える干し袋が紹介されていました。

# 東京でのスギ花粉飛散数は2月13日から16日はいずれも2個/cm2以下と少なく、症状も軽くすんでいるようです。 今年でも多い日には200個/cm2位の飛散日があると思われます。花粉の数と症状の程度は必ずしも比例はしませんが。

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2月13日頃全国紙で花粉症治療薬のトリルダン(Terfenadine)に関する副作用が報告されました。この薬は抗アレルギー薬の一つで、花粉症に対しても花粉飛散初期から医師の処方の基で用いられています。新聞の報告の通り、不整脈などの心疾患を持つ患者さんに対する使用や、併用禁忌の薬剤(マクロライド系抗生物質、抗真菌剤)との併用をさける必要があります。それ以外の患者さんは大きな副作用が出る可能性が少なく、あまり神経質になる必要はないと思われます。ただし気になる方は、同じような薬が他に無い訳ではないので医師に相談すると良いと思います。

# 2月13日から2月23日まで日本アレルギー協会が主催して「アレルギー週間」が開かれます。2年前から始まり今年は第3回目に当たります。これに関していくつかの地域で催し物が開かれると思います。2月17日の毎日新聞朝刊でもPRのページがありました。

# 東京都品川区で2月11日にスギ花粉飛散が始まりました。
2月11日に2.8個/cm2、2月12日に3.4個/cm2のスギ花粉が確認されました。2月11日のスギ花粉飛散日から約2週間過ぎると、本格飛散が始まりますので注意して下さい。私たちは花粉飛散数の測定を、天候や日常感覚と合うように午前0時から翌日の午前0時まで落下する花粉数を測定しています。 

# 2月5日から山口県で花粉の飛散が開始されたようです。2月11日には20ー40個と本格飛散といっても良いほどでした。山口自然情報へ。

# 福岡でも2月5日に飛散が開始され、2月11日ごろ横浜や千葉県船橋でも開始されているようです。本格飛散まで10日から2週間なのでより注意が必要です。

# 毎年のことですが1月下旬より目のかゆみを訴える患者さんが認められます。花粉によるものかも知れませんが、飛散数は非常に少ないので乾燥性の結膜炎とも考えられます。いずれにしても、軽い抗アレルギー薬の点眼薬で効果が得られるようです。

# 平成9年度は全国的にスギ花粉飛散が多いことが予想されます。東京都スギ花粉情報テレフォンサービス TEL:03-5272-1187でも報告しています。群馬県や TEL:027-237-1187、京都府 TEL:075-241-9483でもテレフォンサービスがあるとのことです。
 
# 第30回関東耳鼻咽喉科アレルギー懇話会(斎藤洋三先生世話人代表)が1月26日に開かれ、今年の花粉飛散予想が行われました。全国でまだ正式な花粉飛散は始まってはいませんが、各地でスギ花粉飛散が少量は観測されています。
 松戸市立病院耳鼻科の片桐仁一先生は各地での花芽のつき方からみて、スギ花粉飛散数は1900ー2300個/cm2と、平年並みかやや多いと予測しました。
 東邦大学薬学部の佐橋紀男先生は、雄花数、昨年夏の最高気温と日射量から船橋で2500個くらいを予測しました。また飛散開始日を2月4日頃から2月8日頃と予測しました。
 日本気象協会のの村山貢司先生は、昨年夏の全天日射量を中心に予測され東京で2900個ー3300、船橋で2300ー2600個、相模原で7600-8700個、坂戸で6000-6900個、前橋で5000個前後、宇都宮で5000-6000個と予測されました。飛散開始日も2月7ー8日と予測しています。ヒノキの花粉飛散も東京で数百と予測していますが、神奈川や千葉の花粉が都内に到着するか否かは風の影響が強く、しかもこの予測は現在の技術では難しいとのことで、花粉数の予測に幅を持たせる必要があるとのことです。
 
# 予防のすすめ:花粉飛散数が平年より多く予測され、花粉症の予防が必要と思われます。特に過去に重症の患者さんは抗アレルギー薬の内服などの初期治療を早めに開始したらよいと思います。

# 2月1日毎日新聞朝刊でも家庭欄で今年の花粉症の記事が特集されました。各地で実際の花粉飛散の測定も始まり、情報が流れると思われます。2月2日、4日にも都内でスギ花粉が少数ではありますが飛散が確認されています。

# 花粉飛散開始日とは元旦以降、1個以上/cm2/日で落下した花粉が2日以上続けて確認された最初の日です。また初めて観測された日を初観測日と呼びます。花粉数が10個までが「少ない」、10-30個が「やや多い」、30-50個が「多い」、50個以上が「非常に多い」と判定されます。