新着情報

1.花粉症の情報(1998年1月-10月分)

#(10月29日)3週間位前から室内陣・ダニによるアレルギー性鼻炎症状がでる患者さんが増えています。低温湿度低下からくるダニの死骸の増加と、衣替えによる衣服や布団に付着するダニの排泄物などが原因と考えられます。室内の掃除をよりていねいに行う必要があると思われます。

#(10月29日)花粉症に関する新しい情報はあまりないのですが、今月福井市で行われた日本鼻科学会で2年間の本ページでの花粉症指導について報告してきました。また本年12月にProgress in Medicine(ライフサイエンスメディカ社)で「花粉症の予防と初期療法、特にスギ花粉症を中心に」(宮本昭正、遠藤朝彦企画)の特集号が刊行され、本ページの経験を生かし「花粉症の情報の入手と利用法」についての報告する予定です。

#(9月4日)花粉症に関する情報もたくさんありますが、その内容を整理したページ、Papyrus、 CyberSpace Japanなどが開かれています。参考にして下さい。

#(9月4日) 8月29日の読売新聞夕刊で、花粉症の発症率が寄生虫感染で倍増したとの研究が千葉県で再開催された国際寄生虫学会で報告されたと報じました。これは慈恵医大の熱帯医学、耳鼻咽喉科、宮崎医大寄生虫学などの疫学調査によるものです。

#(9月3日) 今朝の毎日新聞で気象庁の8月の気象統計を紹介しています。それによると北冷西暑、東湿南乾戸、それぞれの夏であったようです。そのうち日照時間が北日本、北陸、関東で平年の60%以下であるが、紀伊半島、四国、九州では平年を上回っているとのことです。これによると来年の東日本でのスギ花粉はあまり多くはならないと思われます。

#(8月7日) 8月6日の朝日新聞朝刊で、気象庁の今年の7月の天気についての報告を伝えています。それによると、北海道と東北の太平洋側を中心に7月の平均気温、日照時間が平年を下回ったということです。8月も北日本、東日本は平均気温が低く、日照時間が少ないと予想されています。スギ花粉の産生が7月の日照時間に強く影響されることを考えると、東北では来年のスギ花粉の飛散は少な目かも知れません。

#(8月7日) 5月21日の毎日新聞で林野庁が花粉症対策として、東京、大阪、名古屋の3題都市周辺でスギ林など200万本を間伐、枝打ちすることを紹介しました。林野庁の間伐対策室では「被害の軽減にかなりの効果が期待できると」報告しているようです。

#(8月7日) 5月23日の朝日新聞によると、厚生省が全ての医療用医薬品を対象に、副作用情報や添付文書情報をインターネットで公開する「医薬品安全性情報提供システム」を1999年度から立ち挙げることを決めた、とのことです。これによりステロイド剤などの副作用を患者さんが入手することが容易になると思いますが、情報を理解するためには、さらに解説する情報も必要と思われます。

#(5月5日) 4月30日(木)までで、今年のスギ、ヒノキ花粉観測を終了し、定期的な本ページの更新も終了させていただきます。ご購読ありがとうございました。6月初めにはアンケートの結果を集計し、ご報告したいと思います。また来年度も1月下旬から情報を提供する予定ですので、よろしくお願いいたします。

#(4月30日) 4月29日(水)までの1週間スギもヒノキも飛散数は0.3個/cm2以下で、今年はヒノキ花粉の飛散は少ないようです。また新聞での花粉飛散予報も終わっているようです。

#(4月27日) 4月24日(金)より4月26日(日)まで3日間、スギ花粉もヒノキ花粉も飛散されませんでした。現在強い症状がある場合は、スギやヒノキの花粉症の可能性は低いと思われます。

  #(4月20日) 4月13日(月)から4月19日(日)までの一週間、スギ・ヒノキ花粉を合わせても毎日2個/cm2以下しか飛散せず、また2日続けてスギ花粉飛散数0個/cm2の日があり、4月18日(土)がスギ花粉飛散終了日と思われます。ただしスギ・ヒノキ以外の花粉はかなり多数観測されています。

 #(4月20日) 東京都花粉症対策検討委員会の調査で、都内でスギ花粉症にかかっている人の割合がこの十年間で2倍に急増し、都全体で19.4%に達する事が示されました。特に花粉飛散の多い、あきる野市では増加が著しく25.7%まで達しており、調布市21.1%、大田区17.7%より高い率を示しました。これらの結果は4月23日から名古屋で開催される日本アレルギー学会春期臨床大会で報告される予定です(4/19朝日朝刊より)。

  #(4月16日)  雨による影響もあり、スギもヒノキもほとんど飛散していなく、スギ花粉の飛散終了も間近と思われます。今年のまとめとアンケートの募集をいたしますよろしくご協力御願いいたします。

 #(4月13日)  4月10日(金)から4月12日(日)までの週末にも、毎日スギ、ヒノキ花粉は合わせて10個/cm2位で、症状の軽い方が多かったと思います。ただし、スギでもヒノキでもないその他の花粉が4月11日(土)には106.5個/cm2も飛散しており、そのためか強い眼症状、鼻症状を起こしている方も見受けられます。「その他の花粉」としては、マツやカモガヤなどと思われる花粉などが観察されますが、光学顕微鏡下で一つ一つ同定するのは困難ですし、またその種類は測定地域により大きく異なると考えられます。ちなみに私たちの測定地は目黒自然植物園の近くであり、そこから様々な花粉が混入すると思われます。

 #(4月9日)  4月2日(木)から4月8日(水)まで一週間、スギ・ヒノキを合わせても花粉飛散数は10個/cm2以下と少ない状態が続いております。現在鼻症状の強い方は、他の花粉症、室内のアレルゲンに対するアレルギー性鼻炎、風邪、気温の変化による鼻過敏症、点鼻薬性鼻炎などが疑われます。

 #(4月6日)  4月1日(水)から4月5日(日)までお花見の際に花粉飛散が多くなることが心配されましたが、スギ花粉もヒノキ花粉も思いの外少ない状況でした。軽症の方はそろそろ薬を減らしても良いかも知れません。

 #(4月6日) 花粉症等アレルギー症対策議員連盟(愛称ハクション議連)についての記事が報告されました(4/1朝日)。この議連の働きかけもあり「スギ花粉症克服に向けた総合研究」も予算が付き、5省庁を中心に研究が進められています。今後さらに「アレルギー症研究機関の設立」に向けた調査費を盛り込む目標があるとのことです。

 #(4月1日)  3月30日(月)、3月31日(火)とスギの花粉と共にヒノキの花粉が多数飛散しています。多くの方にとってスギ花粉とヒノキ花粉を加えた飛散数が、症状と関連があると考えて良いと思います。昨年の状況よりヒノキ花粉の飛散が早いようです。これは桜の開花が例年より早く、平年より高めの気温が続いたこと(4/1毎日朝刊)と同じ原因かも知れません。スギ、ヒノキ以外の花粉も多数飛散しており、花見には注意が必要と思われます。 

#(3月30日)  しばらく飛散数が減少していましたが、3月28日(土)にはスギ花粉が70.7 個/cm2、ヒノキ花粉が8.0個/cm2飛散観測されました。東京では桜の開花も始まり、花見、深酒、睡眠不足などで体調を崩し、花粉症の症状が強くなることがあるので、まだ2週間くらいは日常生活に注意し、内服を続けるのが無難です。

 #(3月30日)  3月29日(日)まで1343.8個/cm2のスギ花粉が飛散し、予測数1800個/cm2の75%がすでに飛散した計算になります。ただし、今後の1カ月で残り約450個/cm2ものスギ花粉が飛散するとは考えにくく、予測数1800個/cm2は下方修正が必要と思われます。今年と昨年の累積スギ花粉飛散数と累積アクセス数のグラフを作りました。飛散状況はほとんど昨年と同じと思われますが、受診患者数がやや少ない印象を受けるのは医療費の改正が一因かも知れません。

 #(3月26日)  3月16日(月)より10日間スギ花粉飛散数は50個/cm2以下の日が続いていることで、ほとんどの患者さんの症状は3月初旬より低下しているようです。今後爆発的な飛散が続くことは考えにくいと思いますが、花見やハイキングなどで調子を崩さないように注意がまだ必要と思われます。3月25日(水)まで1229.7個/cm2のスギ花粉が飛散しました。

 #(3月19日)  3月15日(日)より北風が吹き、その影響かどうか分かりませんが3月16日(月)にはスギ花粉飛散数は晴れにも関わらず激減しました(9.3個/cm2)。3月18日(日)まで1093個/cm2のスギ花粉が飛散し、予測数1800個/cm2の61%がすでに飛散した計算になります。今年東京では飛散予測通りにスギ花粉が飛散し、昨年同様の平年並みの飛散状況と思われます。そこで、予防を行った患者さんはほとんど苦しんでないようですが、放置していた患者さんはかなり症状が出るという、治療効果を確認しやすい年と思われます。

 #(3月16日) 3月14日(土)に関東地方で春一番が吹いたことを気象庁お天気相談所が発表しました(3/15朝日新聞)。この日は東京都心で最高気温が16.7度に達する暖かな一日でしたが、スギ花粉は81.2個/cm2と程々の飛散が観測されました。春一番と共に気温が上昇し、南風が吹きやすいなど花粉飛散が増加する可能性がありますので、外出など注意が必要です。3月15日(日)まで1014.3個/cm2のスギ花粉が飛散し、予測数1800個/cm2の56%がすでに飛散した計算になります。3月15日(日)はヒノキ花粉も2.2個/cm2飛散しました。

 #(3月16日) 同じ新聞に地球の温暖化の記事がありました。それによると東京の平均気温はこの100年間で約2.8度、大阪で約3.2度上昇しました。これは地球の温暖化と都市化の影響の2つの要素が重なったと考えられ、都市化の進んでいない地域の気温上昇量は約0。7度になるようです。いずれにしろスギ花粉の飛散量が増加する一因となりそうです。

  #(3月12日)  気象庁が今年の暖候期予報を3月10日出し(3/11の朝日、毎日朝刊)、それによると夏の全国の平均気温は平年並みで、梅雨期の降水量も平年並みとのことです。来年春のスギ花粉飛散量も平年並みかも知れません。今からでも花粉症の知識を増やすのが良いと思います。ベストセレクションは、「別冊NHK教の健康、これだけは知っておきたい花粉症」斎藤洋三総監修、971円、1997年2月発行、です。これは内容が新鮮、正確、豊富で、標準的です。3月11日(日)までで合計775.3個/cm2のスギ花粉が飛散し、予測数1800個/cm2の43%がすでに飛散した計算になります。

 #(3月9日)  晴れている日には程々の飛散が観測されていますが、3月1日(日)や3月6日(金)のように雪やみぞれが降り、スギ花粉の飛散が少ない日があります。多くの方は花粉の飛散が少ない日に症状も軽くなっていますが、このような日にも症状が軽くならない方は徐々に症状が増強していくようです。そうなると不眠などが重なり、薬が効かなくなりますので、適切な対処が望まれます。3月8日(日)までで合計595。6個/cm2のスギ花粉が飛散し、予測数1800個/cm2の33%がすでに飛散した計算になります。

 #(3月5日)  晴れて気温が高い日、風の強い日、雨上がりの日、などのことが重なりスギ花粉の飛散は多くなっています。大学病院でも中小の病院でも症状がある程度強い受診患者の数は多いようです。ただし減感作療法を受けている患者や、抗アレルギー薬を服用している患者の症状は未だ軽いようです。今年の3月4日(水)までに飛散したスギ花粉飛散数は461個/cm2なので、予測飛散数1800個/cm2の約26%に過ぎませんので、残りの3/4はこれから飛散する予定です。まだまだ長期的な予防や注意が必要です。

 #(3月5日)  3月3日(火)にヒノキ花粉が 7.7個/cm2飛散観測されました。ヒノキ花粉の飛散開始と言って良いと思います。スギ花粉による減感作療法では、ヒノキ花粉による症状をどれだけ押さえられるか不明ですので、注意が必要です。

 #(3月2日)  2月28日(土)に品川で今年最高の110.2個/cm2のスギ花粉飛散が観測されました。いよいよ本格飛散期が到来したと考えられます。これから先のおよそ1カ月は格別の注意が必要と思われます。九州や静岡などで多くのスギ花粉の飛散があったようですので、関東地方もこれからどんどん飛散が増えそうですし、医療機関も本日から混雑することが予測されます。

#(2月24日) 気象庁が2月19日3月から5月の3ヶ月予報を発表しました。それによりますと3月は全国的に気温が高く、桜の開花が早くなりそうとのことです。また東、西日本では曇りや雨の日が多いとのことです(2月20日毎日新聞より)。従ってスギ花粉は予測とあまり違わないように飛散するようです。スギ花粉の飛散は気温や雨、風の影響を強く受けますので、暖かい日、風の強う日、雨上がりの日に注意が必要です。

 #(2月23日) 2月19日(木)には初めて2桁の10。2個/cm2が記録されました、まだ相変わらずあまり多くのスギ花粉は飛散せず、ほとんど10個/cm2以下の「少ない」量です。まだ病院レベルでは花粉症の患者さんの受診は多くないのですが、もうすぐ飛散数が増えることにより、病院や診療所が混雑し、そうなるとゆっくりと時間をかけた説明が取りにくくなります。そこで昨年苦労した方は、今年もある程度の症状がでることが見込まれますので、早めの対応が望まれます。

 #(2月19日) 2月14日にスギ花粉の飛散は開始されましたが、その後0.9個/cm2から2.5個/cm2と「少ない」量の飛散数です。ちなみに一日の飛散数が10個/cm2までが「少ない」、10個/cm2から30個/cm2までが「やや少ない」、30個/cm2から50個/cm2が「多い」、50個/cm2以上が「非常に多い」と分けられます。昨年は「非常に多い」飛散が9日ありました。あと1週間もしないうちに本格的な飛散が始まる可能性があり、生活上の注意が必要です。

 #(2月16日) 東京でスギ花粉飛散開始されました2月14日(土)に6.5個/cm2、2月15日(日)に1.9個/cm2と2日続けて1個/cm2以上観測され、2月14日が今年の品川でのスギ花粉飛散開始日となりました。山口県でも2月12日に飛散開始と報告され、様々な地域で飛散開始すると思われます。まだ本格的な飛散ではないので、抗アレルギー薬の内服などの予防を開始するのに遅くはないと思われます。

 #(2月16日) 第4回アレルギー週間が2月17日から2月23日まで開かれ、記念講演会も開かれるようです。2月14日の朝日新聞朝刊に一面広告が掲載されていました。主催する財団法人日本アレルギー協会ではホームページも開いています。

 #(2月9日)2月8日に東海地方で春一番が吹きました。春一番は立春から春分にかけて最初に吹く強い南風のことです。例年この風が吹くと気温の上昇と共にスギ花粉の飛散が多くなることから、そろそろ花粉に対する注意が必要と思われます。関東地方ではまだはっきりしたスギ花粉の飛散はみられないようですが、南の飛散状況を他のページなどで確認し、飛散開始を予測するのが良いと思われます。

 #(2月5日)未だ全国的にスギ花粉飛散はほとんどないようです。近頃健康誌などでも花粉症が取り上げられていますが、今日の朝日新聞の朝刊で花粉症が特集されています。生活上の注意が指摘されて役に立つと思います。また素材の異なる衣類に付着する花粉量の検討を実際に行った報告が面白く、綿が良く、毛が悪く、絹、化繊、混紡が中間のようです。

 #(2月2日)空気が乾燥し寒い日が続く毎日ですし、インフルエンザも流行しています。体調を崩さないることが、花粉症の予防となりますので注意してください。また今年症状のある程度出そうな方は、本格的な花粉飛散が始まる前に、抗アレルギー薬の内服をそろそろ始め、予防するのが良いと思います。今の時期でしたら、即効性はなくても眠気の出ないタイプの薬も良いと思いますので、医療機関でご相談したら良いと思います。今年は昨年とほぼ同量の花粉飛散が予測されていますので、ある程度患者さんの症状の強さも予測出来ると思います。

 #(1月28日)今年は関東では雪の影響からスギ花粉の飛散開始がやや遅れるといわれます。各地で1月5日頃からスギ花粉の飛散観測されています。ただし正式な飛散開始ではないようで、花粉症症状も出ても一時的と思います。

  #(1月28日)1月25日に関東耳鼻咽喉科アレルギー懇話会が開かれ、今年の花粉飛散予測が成されました。日本全国では地域差がありますが、ほぼ平年並みと予測されました。詳しくは飛散予測のページへ。

 #(1月21日)1月20日の朝日新聞朝刊で東京の花粉飛散予測がのっていました。それによると今年の花粉飛散数は平年の0.9-1.3倍と予測されています。従って昨年とほぼ同様かやや多いことになりそうです。

 #(1月4日)平成10年も昨年同様に花粉症のページを開設します。スギ花粉が飛散開始後は、週2回程度(月、木の夜)の更新を行いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 #(1月4日)昨年は初めてホームページで花粉症情報を送り様々な反響が得られ、ありがとうございました。今年もほぼ昨年と同じ形式でページを開く予定です。昨年秋の日本アレルギー学会でこのホームページを使った経験を報告いたしました。まだ花粉症に対してこのような試みは多くはないのですが、今年は他にもかなり増えるものと期待しています。

 


ご意見、ご質問をお寄せ下さい。
トップページに戻る