黄昏マニア晶の呟き

6月18日、19日、25日の3日間に4つのアマチュアコンサートに参加した。全てエントリーモデルのチューンアップ版を使ったが、何れの会でも面識の無い複数の方から音が良いまたは音量が大きいと声を掛けられ驚いた。参加者の方々が使っているギターは名器揃で博物館級の楽器も含まれていた中でのことなので尚更だ。19日の会ではレッドゲートと晶ギターの２つが音量では抜きん出ていたとの評価を受け終演後、試奏会となったり、25日の会ではアンコールタイムに晶ギターを使って弾きたいという方が現れたりした。更に7月17日に幕張で開催される千葉ソロギターサークルのステージ練習会にご招待頂き、晶ギターを試奏して頂く事になった。
4つのコンサートで私自信は可能な限りギターの能力を十分引き出して鳴らすように心がけはしたが、演奏は何時ものようにボロクソ状態でお褒めの言葉を頂ける様なものではなかった。では何故と考え思いついたのは以下のようなことだ。
ラティス・ブレーシングの場合、一般に音の重心が低く高音が鼻母音のように曇った響きになる。中国製ではその傾向が更に強い。そこでアルミサドルにすることにより倍音成分が増え全体に明るい音になり音量も増大する。更に高音をカーボン弦にすることで音の輪郭が明確になり音量も更に増大し、明快な響きで余韻が長い爆音ギターに変身する。普通のギターのこのようなことをすると安いアコースティックギターのような聞くに堪えない下品な音になるが、中国製ラティス・ブレーシングの特性にはピタリと嵌って驚くべきギターに化けてくれる。
トップページの音楽新着情報に演奏予定を掲載しているので皆様是非一度お聴き下さい。時間があればその場で試奏することもOKです。

去年、ギターの輸入販売を始めるまでは1985年に独立して以来、計算アルゴリズムの研究及び設計コンサルタントをやっていた。原子力、航空、宇宙、気象など国の基盤となる技術の中枢部分を考える仕事だった。最盛期には博士課程の院生10人を抱え宇宙、気象など独自研究も実施していた。独自研究の中にはGPS衛星を利用した地震予知や津波到来予測も含まれていた。約25年におよぶ国の仕事の経験を思い起こすと今回の原発事故が起こるべくして起こったと言わざるを得ない。私自身は高度成長期の恩恵を十分に受けた世代に属し、上記の経歴からも今回の震災、原発事故に対し何か出来ることはないか、私に出来ることは何かと考えていた。
そんな折、突然文字化けしたメールが届いた。文中にURLらしきものがあり、調べてみると渥美幸裕さんというギタリストのURLで怪しいものではないと思えたので文字化けして読めないと返信した。再送されたメールには次のように書かれていた。
”この度メールさせて頂いたのは、この震災に対して音楽家として活動する身として、完全アンプラグドで、且つ大音量で全国廻る事はできないかと考えています。ネットでその様なパフォーマンスをしてくれるギターはないかと探してい たところ晶ギターさんのホームページに行き着きました。”
上のストレートな申し出に対し晶ギターの無償提供を即決した。先ずは渥美さんが事務所を訪れギターを選択し、どうせやるなら徹底的にと音量増大のための改造を朝倉工房にお願いした。改造された晶ギターを試奏した渥美さんは無償提供だからといって安易な妥協はせず試奏・調整に数時間を要した。今後もライブの結果をフィードバックし改造・調整を重ねてゆく予定だ。渥美さんが晶ギターを使った最初のライブは26日に行われUSTREAMでも配信され世界ランキング4位になり大盛況だったそうだ。その日は23日に亡くなった母の葬儀で私は喪主という立場から行くことはできなかった。地震からこれまでの数週間に身の回りに起こったことは色々な物事の新旧交代の予感に満ちている。

昨年11月に入荷したトップモデル杉の内の1本の駒とサドルに問題があり、 サドルの溝を埋めて掘り直し新たにサドルを作り直した。この作業は専用工 具が必要なのでラティス・ブレーシングのギター製作に詳しく、昨年の現代ギ ター製作コンクールにラティス・ブレーシングのギターを出品して2位になった朝 倉工房さんにお願いした。改造・修理前は高音が鳴らなかったギターがこの 修理により全在庫中最もバランス良く鳴り、高音も滑らかに伸びるギターに 大変身したがもう一つ自信が持てなかった。そんな折、たまたま試奏に訪れ た若手ギタリストの小暮浩史さんがこのギターが最も良いと断言してくれたこ とでやっと安心できた。これに気を良くして朝倉工房さんにお願いして数本の トップモデルに同様の修理を施している。修理直後でも違いは歴然としてい るが、最初の1本のように化けるかどうかは鳴らし込んでみないと分らない。

これまで晶ギターを購入された方、事務所に試奏に見えた方の大半は高級ギターを所有し、ギター製作にも詳しい中高年の方で、晶ギターユーザーの所有楽器を列挙するとラミレス、フレタ、ベルナベ、ルビオ、ダマン、レッドゲートなど銘器の名前がずらりと並び驚かされます。勿論、晶ギターがこれらの銘器と互角の楽器ということではありません。これら銘器を所有する晶ギターユーザの方々はラティス・ブレーシングなど明確な特徴を持ち、コストパフォーマンスが高く気楽に扱えるセカンドギターとして晶ギターを購入されているようです。これらの方々は特徴のある面白いギターに強い関心と嗅覚を持ち、価格、生産国、製作者などに偏見を持たず、豊富な知識と経験を活かし弾いてみて良いもの面白いものを的確に選択してゆきます。価格が安いからといって下手な妥協はせず、その人にとって購入する価値があるギターを厳しく選んでいる姿には感動すら覚えます。
発売前は晶ギターの構造、デザイン、音、価格の何れの面からも中高年より若い人、特に学生に受け入れられると予想してましたが、蓋を開けてみるとこれまでの所は先に書いたようなことになってます。経済的な余裕があまりない若い人は、晶ギターの構造、デザイン、価格などに興味は惹かれても晶ギターという怪しげな無名ブランド、中国製OEMということで当面リスクは回避し、評価が定まるまで様子見といったことなのでしょうか。これまで最も人気があり在庫切れ状態が続いていたトップモデルの杉が入荷し、一通りのモデルが揃いましたので気軽に試奏して頂ければと思います。

これまで晶ギターを購入された方、事務所に試奏に見えた方の大半は高級ギターを所有し、ギター製作にも詳しい中高年の方で、晶ギターユーザーの所有楽器を列挙するとラミレス、フレタ、ベルナベ、ルビオ、ダマン、レッドゲートなど銘器の名前がずらりと並び驚かされます。勿論、晶ギターがこれらの銘器と互角の楽器ということではありません。これら銘器を所有する晶ギターユーザの方々はラティス・ブレーシングなど明確な特徴を持ち、コストパフォーマンスが高く気楽に扱えるセカンドギターとして晶ギターを購入されているようです。これらの方々は特徴のある面白いギターに強い関心と嗅覚を持ち、価格、生産国、製作者などに偏見を持たず、豊富な知識と経験を活かし弾いてみて良いもの面白いものを的確に選択してゆきます。価格が安いからといって下手な妥協はせず、その人にとって購入する価値があるギターを厳しく選んでいる姿には感動すら覚えます。
発売前は晶ギターの構造、デザイン、音、価格の何れの面からも中高年より若い人、特に学生に受け入れられると予想してましたが、蓋を開けてみるとこれまでの所は先に書いたようなことになってます。経済的な余裕があまりない若い人は、晶ギターの構造、デザイン、価格などに興味は惹かれても晶ギターという怪しげな無名ブランド、中国製OEMということで当面リスクは回避し、評価が定まるまで様子見といったことなのでしょうか。これまで最も人気があり在庫切れ状態が続いていたトップモデルの杉が入荷し、一通りのモデルが揃いましたので気軽に試奏して頂ければと思います。

トップモデルの入荷で3回連続でネックにヒビが入る事故があり、トップモデルの入荷が大幅に遅れ人気の杉が在庫切れとなり大変困惑してました。トップモデルのネックにヒビが入る事故はネックの材料を見直すことになり予定より大幅に時間が掛かる事になりましたが、本日やっと入荷したトップモデルを調べているとネックに限らず品質が急速に改善されていると感じました。以前はネックの逆反り、フレット浮き等で販売できないものが一定数ありましたが今回は今のところゼロ、ネックの材料変更と塗装方法変更で音も以前と変わりしっかりとした音になってきように感じます。
トップモデルの入荷がストップしている間にエントリーモデルが入荷し、その安定した品質とコストパフォーマンスの高さに驚かされましたが、本日の入荷したトップモデルもエントリーモデルに負けず劣らず品質は安定し、トップモデルにふさわしいギターとなっており、半年程度の間に急速に進化していることに驚かされます。