Point 8. 商品撮影について・・・・・ライティングの第一歩
1.インターネット上の商品写真
インターネットで商品を販売するために、自分で撮影した商品写真を載せることはよくありますよね。しかし、その写真がひどいために商品のイメージが悪くなっているケースが少なくありません。そのような写真はビジネスのハンディになっているんです。やはり、美しい写真、雰囲気のよい写真、商品の特徴を的確に表現した写真、そんなプロっぽい写真を載せたいものです。

素人がプロっぽい商品写真を撮るためにはどうしたらよいでしょうか。インターネットで見かける失敗写真で一番多い失敗原因はライティング(被写体への光のあて方、照明の仕方)の失敗です。おそらく、素人が商品写真を撮るときに一番どうしたらよいのかわからないのがライティングだと思います。そこで、ライティングの第一歩として、誰でもできる簡単な撮影方法を紹介します。
2.ライティングの第一歩
インターネットで見かける商品写真で一番多い失敗写真は、カメラの内蔵ストロボを発光させて写した写真です。私はこのような写真を『直射光一発型失敗写真』と呼んでいますが、この撮り方では美しい写真や雰囲気のよい写真はまず撮れません。カメラ内蔵ストロボを発光させるのはやめて、次に説明する方法を試してみてください。

その方法とは、窓辺の自然光を利用して撮影する方法です。窓の大きさにもよりますが、窓から1メートル以内のところに被写体を置き、窓から射し込む光が半逆光になるようなアングルで撮影します。(下の図を参照。)ここで重要なことは直射日光を避けることです。直射日光は被写体の強い影をつくりますから、カメラ内蔵ストロボと似たようなことになってしまいます。一般的に明るくて色味のない光がよいので、晴れの日やうす曇の日の昼前後が撮りやすいでしょう。





商品写真は半逆光で撮るのが基本です。ただし、半逆光では被写体の手前側(カメラ側)の部分が暗くなりすぎることが多いので、白い画用紙などで光を反射させて影の部分を照らすようにします。このような白や銀色の板のことをレフ板といいます。窓辺でレフ板だけ使って撮影するのは最もシンプルな撮影方法ですが、直射光一発型写真よりはずっと雰囲気のよい写真が撮れるはずです。

もう1つ気をつけていただきたいことがあります。それは、三脚を必ず使うということです。窓辺の自然光を利用した撮影では、シャッタースピードが遅くなります。例えば、私がよく使うシャッタースピードは1/20〜1/10秒です。手持ち撮影ではブレる可能性が高いので、三脚の使用は必須です。

それでは、窓辺の自然光で撮った写真はストロボなどの人工光で撮った写真とどれくらい違うのでしょうか。一番よいのは、自分の目で確かめてみることです。レタッチサンプルのページには12ページ60枚の写真があります。そのPage 2Page 6Page11に載っている15枚の写真のなかから、窓辺の自然光で撮影したものを当ててみてください。全部見分けることができるでしょうか?(トップページの写真も含まれています。)実際には、レフ板だけでなく、トレーシングペーパーを併用して撮影した写真が大半です。トレーシングペーパーについては、Point 9 (『商品撮影について・・・・・トレーシングペーパーを用いた撮影』)で説明しています。
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