Point 5. レタッチを前提としたデジタルカメラの選び方
1.レタッチを前提に考えると...
皆さんがデジタルカメラを買うときに一番気にするのはCCD(撮像素子)の画素数ではないでしょうか。実際、写真雑誌ではデジタルカメラをよく画素数によってランク分けしています。

ところで、レタッチを前提とした場合にぜひ欲しい機能なのに、写真雑誌のデジカメ購入ガイドではあまり取り上げられないものがあります。それは、次に述べるヒストグラム表示機能です。
2.ヒストグラム表示機能
Point 3 (『レタッチ最初の一歩・・・・・最重要なレタッチ処理』)で説明したように、レタッチではほとんどの画像でヒストグラムをいじることになります。であれば、撮影直後にデジタルカメラでヒストグラムの確認ができると便利です。この機能のことをヒストグラム表示機能と言いますが、残念ながら、現状では一部の機種にしか搭載されていません。ヒストグラム表示機能の搭載についてはカメラメーカーの間でもだいぶ温度差があるようです。2004年夏に調査したとき、一番力を入れていたのはキヤノンで、それに続くのがオリンパスでした。力を入れているメーカーでは、300万画素クラスでもヒストグラム表示機能を搭載した機種を出しています。

それでは、ヒストグラム表示機能が使えるとどんないいことがあるのでしょうか。一言でいえば、撮影の効率が上がるということです。露出やコントラストの設定が適切だったかどうか、あるいは、レベル補正でうまく補正できるかどうかがヒストグラムを見ればわかるので、ダメだったらすぐに撮り直せるのです。いちいちパソコンにデータを移して確認しなくてもよいので、これは非常に楽です。

ヒストグラム表示機能を使いこなすためには1つ条件があります。それは、ヒストグラムを読めることです。つまり、ヒストグラムを見て、画像の明るさやコントラストを大まかにでも想像できないとだめです。ただ、あまり難しく考える必要もなく、日頃、レタッチでレベル補正を行っていれば大丈夫でしょう。