Going To California

ハイアット・ホテルのバルコニーから望むロサンゼルス市街。

1日目(8月13日)

成田を発ち、9時間半に及ぶ辛抱の時を経てロサンゼルスへ到着。実はこの旅にはちょっとした目的があり、それはツェッペリンがかつてアメリカ・ツアーでロスを訪れた際に使った定宿に泊まることだった。そして我々がチェックインしたのはサンセット通りに面したホテル「HYATT ON SUNSET」。実は10年ほど前に初めてロスに来た際にも泊まったホテルなのだが、その時はいろんなミュージシャンが泊まるホテルとは聞いていたものの、ツェッペリンが使っていたホテルとは知らずにいた。それを知ったのは日本へ帰ってからで、写真集の中に同じバルコニーでポーズをとるR・プラントを発見したのである(もちろん、今回の旅では同じアングルで写真を撮ったのはいうまでもない)。今回の旅行中にタワーレコードで買った「HAMMER OF THE GODS」というツェッペリンの暴露本にもその写真と記事が掲載されており、当時のホテルは「CONTINENTAL HYATT HOUSE」という名前で、この本ではそれをもじって「RIOT HOUSE」とある。なぜなら、ここのホテルでメンバーは数々の狼藉を働いており、それはいろいろなところで書かれているが、もちろん今や、車椅子でレースをやったという廊下にはそのタイヤの轍は残っておらず、スタッフがハーレーで乗り込んだというエレベーターにもタイヤの跡が残っているわけもない。ただバルコニーに立ち、サンセットストリップ越しにロスの風景を見ながら当時を偲ぶのみである。左に見えるアーガイル・ホテルも真下にみえるビルボード(写真でわかるように、今は爽やかなおにいさんが微笑んでいる)も健在だ(当時、ツェッペリンのグルーピー達はここにシャンパンの空き瓶をぶつけて遊んだらしい)。私はそれはそれで充分に満足だった。

1975年。同バルコニーにて「I'm a golden god!」と叫ぶロバート・プラント(Stephen Davis著「Hammer Of The God」より)

話を元に戻し、とにかく13日の昼頃にロスに到着。日向は暑いがカラッとしていて、さすがカリフォルニア。
空港からホテルまでの乗合いバスの中でモメる。どうやら運転手がホテルの場所をもっと近いところと思っていたらしく(こっちの知ったことではない)何やらイラだっている(このバスというのは同方向へ行く人たちを乗せ、それぞれのホテルまで一人20ドルくらいで送ってくれるというもの)。同乗していた子連れのおばさんも、私は予約をしていたのにあなた達を優先してやってるのよ!とかいったようなことを私に厳しく言ってのける(もちろん、こっちの知ったことではない。我々は自分たちの行き先を告げただけである)。とにかくホテルに着き、かのバルコニーで写真を撮影後、近くにある「CARNEY'S」へ昼食に行く。ここは客車を一両そのままレストランにしたもので、なかなかアメリカらしい。チリ・ドック(アメリカの味がする)を食べた後、ロデオドライブへ。ここへは一般的なおみやげを買う目的で行ったのであり、それがなければまず我々の行かない場所である。ブランドものの高級店が目白押しで、そういうものが好きな人にはたまらないところだろうとは思うが。
「CARNEY'S」外観



この日の残る予定は、ロスで仕事をしている友人と会うことだ。これもまた今回の旅の大きな目的。バンド仲間(彼はキーボード)でもあるその友人は、去年のはじめからデジタル・ドメインでCGアーティストをやっており、かの「タイタニック」のCGを手がけるなど、めざましい活躍をしている。彼にはロスにいる間ずっとお世話になるが、この日はとりあえず彼が予約しておいてくれたハリウッドの山の上にある「山城」という和風レストランへ。味噌汁が一番最初に出てきて、これはスープ扱いということか。しょうがないから最初に全部飲む。「カリフォルニア・ロール」を初めて食べる。これは裏返しに巻いたのり巻きといった感じで、味はなかなか。その他てんぷらも試したが、これは衣が日本とは違っており、食感は「オーザック」というスナックに似て無くもない。食後、我々のホテルのすぐ隣にある「COMEDY STORE」というライブ・ハウス(結構有名なコメディアン達が出演するらしい)の外で一杯飲む。なにしろ中へ入ったところで、英語のギャグで笑えるほどの英語力はない。この日は就寝。
左が「COMEDY STORE」、
その向こうが「HYATT HOTEL」


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