2日目(8月14日)

朝は時差のせいで早く目覚める。妻の希望でホテルの隣にある「スターバックス」へコーヒーを飲みに行く。その後、サンセットをウエスト・ハリウッド方面に10分ほど歩いたところにある「MEL'S」で昼食。「SUNSET BURGER」を食べるが予想通り量が多く、味もいかにも「アメリカー!」って感じですぐにイヤになる(まずい訳ではない)。ちなみにこの店は50'S風が売り。さらに10分ほど歩くと「タワーレコード」がある。ここの駐車場の壁画にPAGE/PLANTを発見(言い忘れていたが、この旅は本来P/Pのアメリカ・ツアーに合わせて来たかったのだ。しかしこちらのスケジュールが合わず断念した)。「タワーレコード」では「MEMPHIS MINNIE」という女性ブルース・ギタリストのCDを購入。日本でも買えるのだが、逆に日本では買う気が起きないだろうな、という理由だけで。このCDにはツェッペリンがカバーした「WHEN THE LEVEE BREAKS」も入っている。その他、妻が数枚ニュー・オリンズ関連のCDを買う。こちらの方面のCDの購入は妻に任せることにしている。私自身が興味ない訳ではなく、任せた方が確実に思えるからだ。

とても嬉しそうな2人

ホテルへ戻りひと休みした後「メルローズ通り」へ。ロスへ来たときには必ずここへ来ている。買い物が目的だが「ロデオドライブ」とは違い、雰囲気が肌に合う。古着を数着とディズニーのちょっとレアな小物を数点、子供へのおみやげに買う。 この夜はロスに来て初めてのライブがある。それは「DOOBIE BROTHERS」で、好きなバンドだ(だった?)が観るのはこれが初めて。場所は「HOUSE OF BLUES」という、最近アメリカ各地に展開中のライブハウスで、ホテルのすぐ斜め前にある。カバンを持っていた私は会場に入る前にカメラ・チェックを受ける。カバンの中に何もないことが確認された後も、なぜか係員から写真撮影や録音は禁止されているということをしつこく言われる。なぜ?(笑)

本日のスケジュール(左)と、今月のスケジュール(右)

会場の広さや作りは渋谷の「QUATTRO」に似ており2階席もある。会場内はほとんどが白人。開演予定の10時をまわり、PAの真後に立って飲みながら待っているとステージの幕が開く。しかしDOOBIEの姿はなく、アコギを持った一人の青年がいる。前座だった。そしてこの人は同じホテルの同じフロアーに泊まっている人だったのだ。昨日エレベーターを出たところで見かけた若き日のジョー・ウォールッシュのような風貌の彼であった。もちろん私は彼を観に来たわけではなく、他の客も同様らしく会場には涼しい風が吹いていた。そして2〜3曲で終わるだろうと思っていた演奏は予想に反してなかなか終わらず、私はトイレへ行く。用を足して戻ったとき、一緒に観ていた友人が「あと15分続けるって言ってるよ」と教えてくれる。どうやらステージ上の彼も、客の冷たい雰囲気を察していじわるを始めたらしい。しかしそうこうしているうちに弦が切れ、それをきっかけに演奏を途中で止めて引っ込んでしまう。まあまったく気の毒な事だったが、彼の名誉のために言っておけば決して悪くはない演奏だった。ただ誰もそれを求めていなかったと言うだけで。その夜、彼がホテルの部屋で暴れたかどうかは不明。
そして待ちにまったDOOBIEが始まったのは11時にもなろうかという頃。PAからステレオでバイクの爆音が鳴り響き幕が開く。一曲目は「ROCKIN' DOWN THE HIGHWAY」。一度脱退したもののその後バンドに戻ったトム・ジョンストンもいる。中盤の目玉は「BLACK WATER」で、これはとても受ける。「LONG TRAIN RUNNIN'」で一度ステージを終え、アンコールで再び登場、「CHINA GROVE」「TAKE ME TO THE STREET」「LISTEN TO THE MUSIC」の3曲を演奏。最後の曲ではステージ上に彼らの子供(と思う)が5〜6人上がり、一緒に演奏する(ふりをする)。しかし時計はすでに12時を回っており、みんなやる気がなかったりうつろな目をしていたりで効果は半減。そしてパット・シモンズの「明日も演るからみんな観に来てねー」という言葉でステージ終了。まあ、なにしろ天下のDOOBIEである。このライブ一つで全ての評価をするつもりは毛頭ないがやはりこのところアルバムを出していないことの弱さが出てしまったのではないか、という印象を持ったことは事実。しかし、なによりもロスへ来てDOOBIEを観たという事実のほうが勝っており、演奏自体もしっかりしたものだったのでおおむね満足した。会場を後にし、食事をとるためタワーレコード方面へ歩く。まだ開いていたイタ飯の店でパスタを食べる。金曜日ということもあってかサンセット通りもなかなかの賑わい。しかし夜はとても寒く、短パン、Tシャツでは震え上がるほど。負けないように酒を飲み、べろべろになってホテルへ戻り眠る。


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